自民惨敗~苦情処理の重要さ
前回のブログで、今回の参議院選挙で自民党が惨敗した理由は、有権者の『自分のことを認めて欲しい』という気持ちに安部首相が応えられなかったことによるのではないか、と書きました。 サービス業において、苦情処理(クレーム処理)が大切なことはよく知られています。 苦情を言ってくるお客様は、その企業なりが対応してくれると期待してくれている(信頼がある)からこそ、苦情を言うのです。 そこでその信頼に応えることができるかどうかが問われます。 では、どんなことを期待してるかというと、一番期待してるのは、意外にもクレーム商品に対する補償ではなく、誠意ある対応(自分を認めてくれること)なのです。 その上で、補償がきちんとされていればいうことはありません。 感情的なしこりを解消しすることで、わだかまりは消えます。さらに充分な補償がされると、普通に商品を購入した場合より高い満足を得られます。 すると、ファンになるんですね。ファンになると、良い評判を(たとえば)三人に広めてくれます。 ところが、たとえば、年金問題に対する安部首相の対応は、気持ちを解消するものではなく、事務的な補償についての対応でした。 その上、その補償に対する対応も支払った年金が消えることを不安に感じているその気持ちを逆なでするようなものでした。 信頼して苦情を言っているのに、それにまったく応えていないのですから、これでは、信頼を得られるはずがありません。 信頼を裏切られると敵になります。敵になると、悪評を(たとえば)10人に広めます。 なぜ、好評より悪評を広める数が多いのでしょうか。 実は、人はいつも『正しくありたい』と思っているものなのです。 ですから、『人を憎む、嫌うというのは、正しくない』と心のどこかで感じます。 すると、防衛機制が働いて、自分を正当化しようとします。 自分の意見に賛同してくれる人を増やすことで正当化しようとするために、悪評の方が余分に広がるのです。井戸端会議や週刊誌で悪いうわさの人気が高いのは、そういうことなのですね。 今回は、マスコミが正当化の役目を果たしたようです。安部首相や自民党を憎む気持ちは、自民党の失態が次から次へとニュースになることで、正当化され、増幅されたのではないでしょうか。 それが、今回の惨敗の大きな要因だと私は思います。 ■今回のブログはいかがでした?(^-^) 『まあ、いいんじゃない(^^)』と思われたら、 ランキングボタン↓を押してね(^^)♪