第90回全国高校野球選手権大会【駒大岩見沢vs智弁和歌山】
本日より3回戦に突入。3回戦当たりが実力校同士のぶつかり合いとなり観ていて面白い。準々決勝からは投手の疲労が目に見える消耗戦となるため、投手の100%の力を発揮することは難しい。計算できる2枚看板を持つチームが有利となってくるのだが、今年はそのようなチームは見当たらない。昔、光星学院が準々決勝に進んだ際、普段ファーストを守っていた根市が登板し、豪快な速球を投げ込んで周囲を驚かせたが、そんな秘密兵器を持っているチームはあるのだろうか?今日は常葉菊川が先発に11番を送って戸狩を温存し、智弁和歌山も岡田を温存して芝田を登板させたが、いずれも苦しい展開となった。相手が格下とみての起用と思われるが、3回戦レベルになると投手起用の失敗が命とりになるので要注意となりそうだ。今日の注目の試合は北海道代表の駒岩が王者智弁相手にどこまで通用するか。変則左腕の板木の投球がはまれば試合になるかなと予想していたが、その通りの展開となり、あわや大金星かと思わせたが、最後は完全な力負け。智弁和歌山がエース岡田を温存しただけに、中盤までにあと2点くらい追加できれば可能性はあったのだろうが、なかなかそうはいかないものだ。智弁和歌山0000200112|15駒大岩見沢010002000|37回までは駒岩が1点リードを奪う展開。板木の投球内容が素晴らしかっただけに、あと2回抑えてくれと願ったのだが、残念ながら8回に猛打を浴びて試合終了。最終的には智弁の圧勝スコアに終わったのだが、春選抜の1回戦も智弁は丸子修学館相手に同じような試合をしている。その時は7回終了時に4-3で丸子がリード。しかし、8、9回に智弁が9点をとって、最終的には12-4で智弁が完勝。今日は同じような展開だった。終盤に本来の打撃が爆発するのは強豪チームならではなのだろうが、中盤までは板木に抑えられていただけに、駒岩はよくやったと誉めてあげたい。【観戦記】ヒグマ打線は智弁の芝田と林からよく3点とったが、1、2回戦で打線に当たりがでてきただけに、あと2,3点欲しかった。良かったのは7番佐藤、5番及川、6番古川の3人。逆にまったく駄目だったのが3番小平だ。小平は2回戦で唯一の大ブレーキで、今日も良い所がなかった。駒岩の監督も3番に不振な打者を置き続けては駄目だろう。駒苫の香田なら打順を下げるか、スパっと代えていたんじゃないかな。1番の青山が出塁しても得点をとれる雰囲気がなければ勝てない。板木も2三振していたが、彼は投手として頑張っていたので仕方ない。敗因は小平を使いつづけた監督の責任だろうな。先発板木はよく頑張った。8回に自らの暴投2連発で降板したが、今日の出来は100点。最悪なのはリリーフした沼館だな。初戦で駄目駄目だったのは知っていたが、今日の登板もまったく駄目。3番手の小川の方が打たれはしたものの良い投球をしていた。駒岩の監督も小川という良い投手がいるのだから、もう少し育てていればと思うのだが、まあ無理だろうな。そんなわけで駒岩は最終的には3-15の大敗だが、途中まではリードしていたし、エース岡田を引っ張り出したのでよかったんじゃないの。夏に勝てなかったジンクスを破り2勝まで挙げたのだから、胸を張って北海道に帰ってきて欲しい。というか、昔の北海道なら、甲子園で2勝しただけで凄い偉業だったのだが、いつから2勝じゃ満足できなくなったのだろう。駒苫のせいだな。