|
カテゴリ:口蓋裂
今日愛知学院大学歯学部付属病院へ2回目の診療に行ってきました。前回に引き続き、手術・今後の治療について先生とお話をしました。今日は彼も一緒に入って話を聞きました。
まず、私からこの数週間考えていたことを相談しました。考えていたこととは、受け口の外見は無視し、咀嚼機能と発音・言語についてのみを考え、矯正治療という方法はとれないだろうか、ということ。先生からの答えは「やめておいたほうがいい」とのことでした。 上あごと下あごの差がひどく、今の口の中の状態で歯を削ったり動かしたりしてもかみ合わせをよくしたり、上あごを広げたりするのには無理があるのです。 手術を受けないのであれば、今の状態のまま何も手を加えないのが一番いいと思う、というのが先生の意見でした。ただ、このままだと年をとって60歳、70歳になったときの咀嚼や入れ歯・差し歯をすることが難しくなるということでした。 手術は全身麻酔を使うので、治療が終わるまで出産はできません。 手術・治療には術前・術後あわせて3年から5年かかることを考えると、結婚・出産を先に済ませるというのも一つの方法ですよ、と言われました。 そういう選択も確かにあるな、と思いました。 治療・は20代前半に終える人がほとんどだそうです。 もう少し早い時期に治療をしていたら、と先生にもちらっと言われ、私もそう思いましたが今ある条件・状態で最善の方法を考えたいです。アメリカに行くとき、台湾に行くとき、口の治療・手術をとるか、どうするかの選択肢があり私は2回ともそうでないほうの道を選びました。手術はしなくてもいいし、後でもできる。でもアメリカへ行くチャンス、台湾へ行くチャンスは今しかないとそれぞれの時にそう思い決断したのを覚えています。 一つ驚いたのが、私の歯は上下とも内側に向かって生えているのです。今日先生に指摘されるまで全く気づかなかったのですが、受け口の人にはよくあることなのだそうです。びっくりして、彼の歯をみせてもらうと確かに彼の歯はまっすぐ上へ向かってはえており、私の歯は内側に向かって生えているのです。植物が日に向かって咲くように、歯も上の歯と少しでも噛み合えるように、内側へ生えるのだそうです。自然の力というか、生命の力ってすごい!となぜか感動してしまいました。 咀嚼機能について、前回私のカルテお越しをしてくださった若いお医者さんで、ご自身も口唇口蓋裂の方に聞いてみました。そうしたらやはり、噛み切れないものは丸呑みしてしまうことが多いとのことでした。 私達のやり取りを聞いて、先生がある方の例をお話してくださいました。ある患者さんで上下の噛み合うところがほとんどない方がいたそうです。その患者さんは舌と上あごで食べ物をすりつぶして食べ物を食べていたそうです。 私もやはり麺や練り物を噛み切るときは舌と上の前歯を使います。その患者さんも私も舌が下の歯の変わりをしているのです。腕のない人の足が器用なように、目の見えない人の耳がよく聞こえるように、足りないところは別のところが補えるようになるのですね。人間って、生き物って、すご~い と思いました。 先生は私にも、彼にも丁寧にしっかり説明をしてくださり、医療面以外のお話もしてくださいました。次回もう一度先生とお話をし、今後のことを決めて行きたいと思います。 今まで両親以外は自分だけで口蓋裂のことを考えてきましたが、この何年か一緒に私の障害について考えてくれている彼に感謝です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|