やまとなでしこの格闘技デビュー記

鋭い上段回し蹴りが顔面に当たって、
右目から、チカチカと火花が飛び散りました

次のスパーリングでは上段前蹴りをもらって、
しばらくしてから、相手の指摘で異変に気付きました。
空手衣の袖でくちびるを拭うと、
鮮やかな朱色が、曼珠沙華のようにパッと広がりました

出血が止まらず、スパーリングは一時中断。
トイレで何度も口をすすぎ、ハンドタオルをきつく咥えて、
出血量が減ったら、すぐに組手に戻りました
それでも練習中は、不思議と痛みを感じませんでした。





ガードが甘い。攻撃が続かない。体力がない。
泣きたいぐらいに、まだ、課題が山積みです。


中高生の先輩達は、死角から次々と素早い攻撃を放ち、
Ｋママさんは重心を落として、前へ前へと押しながら攻めて来ます

２分のスパーリング終了後は、毎回ヘロヘロ。
息を吸うのも苦しくて、その場に立っているのが精一杯です



腕に、足に、胸に、点々と広がる赤黒いアザ。
突き指に打撲。積み重なる疲労と筋肉痛。
蹴りを受け続けた左の太ももは、燃えるような熱さ

まさに今、私の身体はボロボロ状態ですが、
明日もあさっても、怯まず練習には行くつもりです。



初めての試合出場まで、あと３日。



(C)十五夜


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