山海屋本舗

体操女子の代表辞退ということで、賛否がというよりも、情状酌量というか、ちょっと代償が大きいのではないかという議論が出ていたのだが、だんだんと議論の前提となる状況が変わってきているようだ。

　最初は一度の飲酒、喫煙でオリンピック辞退はいかがなものか、という話だったと思うのだが、どうもここにきて、実は常習犯だったという話が出てきた。

　こうなると、「一度なら厳重注意でよくないか？」という主張の前提が崩れてしまう。

　中には、「飲酒、喫煙くらいいいじゃないか」と言うのもいるけどこれは論外。

　罰則がなければやってもいいなんて話はない。

　明らかに法が禁止しているのだからな。

　もっとも、今回は法律の話ではない。

　協会の規定に反しているから問題となっただけだ。

　なんかもう、結果が出せればなんでもアリみたいな主張まで出ているけど、それだと政治家も結果さえ出せれば、災害時にゴルフをしても、高級料亭で飯を食っていてもOKだよな？

　法には触れてないし、結果が出てればいいわけだ．．．という話にはならないよな。

　スポーツにおいてはルールというのはとても重要で、どれだけ能力があってもルールを守れないようではだめだということ。

　今回も、対象は代表選手のみ。

　体操選手は選手生命が短いと言われるが、それならなおさらその期間は節制しなさいよってことだ。

　そのくらいの自己コントロールができないようでは代表とは認められませんよってことだろう。

　今回の件を擁護する人は結局は結果至上主義の一つの形とならないか？

　結果さえ出せればなんでもええじゃないかと。

　小学生、中学生の全国大会がなくなるのも、結果至上主義を是正するためではなかったかと思うんだが、オリンピックならいいんだ？

　チーム競技で勝つために監督が選手にパワハラをしても優勝できればいいんだ？

　結局はこういう話になるわけで、結果至上主義を認めていることに気が付かないのかな？

　代表選手となるとやはり周りの模範となることを期待されているわけで、せめて代表選手でいる間くらいはしっかりと自分をコントロールできることを求められているんじゃないかねえ。

　これが、代表選手になる前の素行不良なんかを持ち出されてあれこれ言われるのであればだけど、今回のは代表選手となっていて、まさに大会に臨もうかという時期だ。

　もっとも、私的にはあれだけ激しい運動をするのによくたばこ吸ってられるなあと思うんだけどね。