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カテゴリ:Cafe Style
ずーっと始められずにいたことがあった。 トラウマになっていたことがあった。 自・家・焙・煎 。 お気に入りだったピーツコーヒーが日本から撤退後、自分の好みの豆に出会えず、 それならいっそ「自分で焙煎だ!」と意気込み、ホームロースターを購入してみたものの・・ ロースターの騒音と火災報知器が鳴るほどの煙で失神寸前。それでも味は・・ と飲んでみたモノは死にたくなるほどにまずく、あえなく挫折した過去をもつ。 二度と焙煎になんか手を出すもんか!! そう誓ってから2年・・ 焙煎の仕方も様々で、失敗もあるかもしれないけど、その奥深さに少しづつ魅せられ、 「やってみるのもいいかもな・・」なんて思い始めた頃、それは届けられた。 Monk's Cafe、モンクさんからの贈り物。 背中を押されるように、再び自家焙煎の道を歩き始めようと決意したあの日から数ヶ月後・・ やっと焙煎に必要な道具を集めてやれる用意ができた。 それを風除け代わりのダンボールにつめて外に飛び出した!! そして・・・ 1時間。 歩きましたよ、ダンボールを抱えて。 近くに公園がない。公園あっても火気を扱えない。 空き地もない。 駐車違反と取り締まる警官がいる。 さまよいました。 あてもなく、トボトボと・・ダンボールを抱えて。 もっと調べておくべきだったな・・ 煎る場所なんて、どうにかなるなんて甘かった。 そして、哀しみに打ちひしがれて帰ってきた。 あきらめきれない気持ち。 でもマンションのベランダでやるわけにもいかず、どうにもならなかった。 憂鬱な心。晴れ間は見えそうにない・・ 焙煎道具を片付けていると、2年前に残ってた豆がほんの一握り。 キッチンに立つと、おもむろに、その豆をジャブジャブ洗い、 多少ハンドピックして、小さいフライパンで煎り始めた。 たった1杯分・・家の中には煎ったニオイがかすかに漂う。哀しい焙煎だった。 ----------------------------------------------------------------
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