台湾総督府編「台湾語大辞典」。
昭和六年発行の台湾総督府編「台日大辞典」の復刻版、「台湾語大辞典」を購入しました。以前から存在は知っていたものの、 ・ 定価28,000円は厳しい ・ 台湾語発音を日本語かなづかいにて表記 (教会ローマ字ではない) ・ 昭和六年の台湾語 (現代台湾語ではない)ことから、購入を見送っていましたが、ある日Amazonを見ると、中古品が比較的安価で売られていました。 ・ 「東方台湾語辞典」の語彙数は十分ではなく困ることがある ・ 今回見かけた中古品、5,340円ならまず試しに買ってみる価値はありそう ・ そんなに高い頻度で使う見込みもなく、中古で十分 ・ 基本単語は昔も今もそれほど変わりはないのでは?と考え直し、この中古品を購入することにしました。届いてみると、中古とは思えない良品で十分に満足でした。日本語のかなによる台湾語の発音表記に違和感を覚えつつも、そもそもの日本語もクラシックな感じで味わい深いです。以下、その事例。 臺灣語の音には普通の假名を以て表はすことを得ざるものあり 是等を表はす爲に新に符號假名を作れり 其の發音左の如し 他の五十音假名及ひ符號假名の發音は 大體に於て日本語と同一なりと雖も亦多少異るものなきにあらず 今特に注意を要するものにつき左に説明すべし戦前に台湾語がこんなにも整理され把握されていたことに改めて驚きを覚えます。現代日本政府の歴史認識では、統治地域での「日本語の強要」に偏重して強調されているように思えますが、その認識のみでは説明のつかない事実も少なからずあるように思います。▼過去の日記2007.03.24 ついに入手、台湾語辞典!