西紅柿 吵 冗談

今年の梅雨は、観測史上２番目に早い （ 当地 ） とか。

降れば肌寒くても、日が射せばムシムシするこの季節、

中国の怪談で、ちょっとヒンヤリしてみては？ 

長距離バスの深夜便に、白い服を着た女がたった１人で最後部座席に座った。

人気のない山道に差し掛かり、運転手がふとバックミラーを見ると

その女性の姿が見えない。

運転手は驚いて、急ブレーキをかけた。

バスを停めてミラーを見ると、女はまたそこに座っている。

運転手はほっとして運転し出したが

しばらくしてバックミラーを見ると、女はまたいなくなっている。

運転手は肝をつぶし、思いきりブレーキを踏んだが

停まって確認すると、女はまた現れた。

運転手は全身、冷汗ダラダラになりながら運転していた。

後部座席が気になって仕方ないが、見るのもまた恐ろしい。

とうとう我慢できず、運転手がバックミラーを見ると、女はまたいなくなっている。

運転手は力いっぱいブレーキを踏んでバスを停め

もうこれ以上は乗っていられないと思い、バスから降りた。

すると目の前に、白い服を着て髪の毛を振り乱し

顔中血だらけの女が現れた。

運転手の体は硬直し、動くことも、声を出すこともできない。

そんな運転手を見て、女が低く沈んだ声で言った。

「 あんた、アタシに何か恨みでもあるのかい？

 

　アタシが下を向いて、靴の紐を結ぼうとする度に

 

　急ブレーキをかけるものだから

　

　前の座席にぶつかって

 

　こんな顔になっちまったじゃないか。。。」

※　西紅柿が訳したので、原文とやや内容が異なります。