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カテゴリ:入院
全身麻酔のように、理性が働かない状況下では 人は、ハズカシイことをする場合が、多々ある。
普通、全身麻酔で手術したあとは 手術室で麻酔が覚めたのを確認してから、ICUへ運ばれる。
麻酔を覚ます時、名前を呼ばれると、ほとんどの人が 「 はい 」と返事をするが、覚えてはいないらしい。
が、西紅柿は 「 その時 」 のことをしっかり覚えている。
去年の手術の時は、海辺をイケメン先生と2人で歩いている夢を見ていて 「 西紅柿さん、西紅柿さん 」と呼ぶ先生の甘い声が 遠くからだんだん近づいてきた。
それが夢でなく現実だと解って、目が覚めたときの第一声は 「 トイレ・・・」 だった。 ( まったく、色気もヘッタクレもありゃしない )
普通手術は午後あり、今回、西紅柿はその日の最終だった。 当日は、朝から何も食べられないので 手術室へ入る頃には、空腹で吐き気がしそうだった。
今年は、手術室の時計を見る余裕もあり 麻酔前に確認したら、午後6時ちょうどだった。
手術そのものは、30分もかからずに終わったらしい。
去年は声は出せても、目を開く気力はなかったが 今回は「 西紅柿さん、西紅柿さん 」 と呼ぶ声に目を開けると あの、若~いイケメンにいちゃんの顔が目の前にあった。
だいぶ意識がはっきりしていた(つもりの)西紅柿は しっかりした口調で言った。
西紅柿 「 先生、ご飯食べた?」
先 生 「 食べましたよ 」( 苦笑しながら )
西紅柿 ( えー、アタシは朝から食べてないのに、自分だけ食べたんだ・・・・ )
そう思ったけど、言っちゃいけないと思って 口に出さなかったことも、ちゃんと覚えてる。
さて、前回と今回、どっちが恥ずかしいやら。。。
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