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偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

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2022.11.14
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カテゴリ:銀輪万葉
(​承前​)
​​​​​​​​​ 前頁記事が、鈴ヶ茶屋到着、そこでの昼食というところで終わりましたので、そこから始めます。
 注文した料理が出て来るまでの間に、撮影したのが以下の写真

(長門峡23・鈴ヶ茶屋からの阿武川の眺め)
 長門峡を流れる川の名前を紹介していなかったようですが、阿武川という名の川です。この付近一帯は阿武郡という地域なので、川の名も阿武川である。

(長門峡24・同上)
 カメラを少しひくと、こんな眺めです。川岸一杯に食事席の床が設置されている。
 蜜柑を持っていたら、欄干にそれを乗せて「夕陽の如き蜜柑、欄干に置きたり。」とでも洒落てみたいところである。

(長門峡25・同上)
 対岸の紅葉がひと際美しい。

(長門峡26・鈴ヶ茶屋の食事席)
 食事を終えて、テーブル席に移動し、そこに置かれた灰皿を前にタバコを一服。そこから撮影すると、食事席はこんな雰囲気になっています。
 茶屋の方のお話では、営業は11月一杯までで、12月になると冬の休業に入るとのこと。
 標高もそこそこあるのか、山口県の北海道とも呼ばれると何かに書かれていたように記憶するが、冬は雪が多く、結構な積雪になるのかも。
 自転車・トレンクルを置かせていただいてもよいか問うたところ、「どうぞ。」ということであったので、茶屋の建物脇に駐輪させていただくこととし、身軽になって出発である。

(長門峡27・阿武川と鈴ヶ茶屋)
 茶屋を出て振り返ると、こんな景色。もみじ橋、竜宮淵へと向かう。

(長門峡28・高島洞門)
 鈴ヶ茶屋を出て10分足らず、高島洞門に至る。
 この先に、もう一つ北海洞門というのがある。
 これら洞門の名は、長州阿武郡(現・萩市)出身の日本画家であり地質学者でもあった高島北海(1850~1931)に因んだ命名である。
 そもそも長門峡という名は高島北海が命名したもので、長門峡が今日のように景勝地として発展する基礎を築いたのは彼だと言えるようだから、地元の人たちは、洞門にその名を残すことにしたのだろう。
​​
(長門峡29・同上)
 岩をくり貫いた短いトンネルである。
 洞門を抜けた辺りが佳景淵である。
​​​​​​​​​​

(長門峡30)
 キャーッという女性の声。
 どうやら、道を横切ったヘビを踏んでしまったらしい。
 踏まれたヘビの方が「キャーッ」だろうと思うが、女性がヘビを踏んだ場合には、この星では、踏んだ方が「キャーッ」と悲鳴をあげるものであるらしい。

​​​​​
(長門峡31)
 自転車を持ち込んでいる姿は人目につくようで、ヤカモチを追い抜いていった人が折り返して帰って来たのでもあるか、すれ違った人から「自転車は?」と声を掛けられた。「茶屋に置いて来ました。」とヤカモチ。
 まあ、そんな色々なことありつつの渓谷散歩であります。


(長門峡32)
 もみじ橋が見えて来た。

(長門峡33・もみじ橋)
 この付近で右側から川が流れ込んでいて、もみじ橋を渡った対岸の道は、その川に沿って上流にある生雲ダムまで通じる遊歩道になっているのだが、落石の危険性が高いとして通行止めになっていた。

(長門峡34・同上)
 こちらの遊歩道からは、もみじ橋へは梯子階段で上らなければならない。
 生雲ダムへと行く訳ではないので、スルーしてもよいのだが、折角なので橋に上って対岸まで渡ってみた。
 足に力を入れて身体を揺すってみると、橋が少しばかり揺れる。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

(長門峡35・もみじ橋の上から上流側を望む)
 橋の上から、やって来た上流側とこれから向かうことになる下流側の景色を写真に撮る。

(長門峡36・もみじ橋の上から下流側を望む)
 眼下を覗くと・・。
 水は、流れ流れてありにけり、でありました。


(長門峡37・もみじ橋の上から眼下を見る)
 もみじ橋を過ぎるとすぐに北海洞門である。

(長門峡38・北海洞門)
 北海洞門を出て振り返ると、もみじ橋と洞門が一つのショットに。
 これはこれで一つの景観である。


(長門峡39・もみじ橋と北海洞門)

(長門峡40)
 白糸の滝と名付けられた小さな滝もあった。
 折り返し点の竜宮淵も間近です。


(長門峡41・白糸の滝)

(長門峡42)
 坂を上り切ると竜宮淵である。

(長門峡43・竜宮淵)
 はい、竜宮淵です。
 水中に竜宮があるとして、竜宮淵と名付けられたらしいが、静かな水面に山影、紅葉、空を映し、得も言われぬ景色である。
 竜宮淵という名もいかにもという気がする。
 水中を泳ぐ魚の姿も見える。


(長門峡44・竜宮淵と竜宮茶屋)
 竜宮淵を臨む位置にあるのが、竜宮茶屋。

(長門峡45・竜宮淵)
 前方に竜宮淵駐車場らしきものが見えたが、そこまでは行かず、ここで引き返すことにした。ここは、もう萩市である。
 この日の翌日である11月3日には、「長門峡もみじまつり」として、竜宮淵駐車場を会場に、物産の販売、鮎のつかみどり、じゃんけん大会、もちまきなどの催しが行われたようだが、これは後になって知ったこと。まあ、何にしても一日早い訪問ですから関係のないことであります。
 もみじまつりが始まる前日ということからして、本格的な紅葉には少し早い訪問であったと言えるのかもしれないが、まずまず満足の長門峡であったのは間違いない。竜宮まで垣間見たのだから。

​(長門峡46・佳景淵)​
 往路では気がつかなかった佳景淵という名標に気が付く。
 そして、高島洞門という名標。
 名標の向きが、萩市側からやって来る人には見やすい向きになっているが、山口市側、長門峡駅側からやって来る人には見落としやすい向きになっているのは何故か。


(長門峡47・高島洞門まで帰って来ました)
 昼食をとった鈴ヶ茶屋まで帰って来て、珈琲休憩。
 ホットコーヒーで一息入れて、煙草を喫っていると、往路でしばらくの間相前後して歩いていた若い女性3人組が、座敷席で遅い昼食かオヤツ休憩を取っているのが目に入った。
 自転車・トレンクルを受け取り、再びこれを押しながら、長門峡駅側入り口の方へと帰る。
 トレンクルを押しながらでは歩速がイマイチなのか、後ろからやって来たその若い女性3人組に追いつかれてしまう。「お先にどうぞ。」と道を譲って先に行っていただく。
 細く狭すぎる道は、トレンクルを肩に担いで歩く方が速いので、ところどころで、そんな風にして歩く。道幅の広いところではトレンクルに乗ったりもする。
 千瀑洞口付近であったか、河原に居た女性がこちらに向かって手を振っている。先ほどの3人組の女性たちである。こちらも手を振って挨拶を返す。
 やがてトレンクルに乗っても走れる程度の道幅になったので、銀輪家持になって、一気に走る。
 道の駅に帰って来たのは午後3時10分前後。道の駅を出発したのが11時ちょっと前であったから、4時間10分余の長門峡散歩であったことになる。
 予定よりも早い帰還となったので、道の駅周辺を銀輪徘徊してみることにした。


(ゆめの宝船)
 道の駅西端の一画にあったのが「ゆめの宝船」というチェーンソーアート作品。作者は林隆雄という人。

(同上・説明板)
 道のあるまま、気の向くままに走ってみたが、これというものには出会わず。道の駅へと引き返す。

(道の駅長門峡近辺)

(同上)

(同上・もみじ茶屋)
 道の駅で、お土産を買ったり、ソフトクリームを食べたり、珈琲を飲んだり、喫煙所でタバコを喫ったりして時間潰し。
 と言うのも、JR山口線で長門峡から湯田温泉へと帰る列車は、12時台発の1本の後、17時36分発まで無いのである。


(道の駅長門峡の喫煙所からの眺め)
 道の駅での時間潰しも限界とて、長門峡駅へと移動。16時50分過ぎに駅に到着。トレンクルを折りたたみ、輪行バッグに収納して、誰とても人影のない無人の長門峡駅のホームやその周辺をブラブラして約40分。
 駅舎には、通勤用か通学用か3台の自転車が駐輪されていた。
 駅前の案内板にはシャクガの仲間でもあるか、大きな蛾が2匹、交尾したまま固まっていた。

(長門峡駅ホーム・ちゃう毛んきゃう)
 右から左へと書かれた昔風の駅名表示板。ちゃうもんきゃう、という旧仮名遣いの表示や「も」の字が「毛」の字であったりするのを面白がったりするも、さすがに40分待ちというのは、いささか持て余すのでありました。
 暗くなりかかった頃にようやく列車がやって来て、乗車。
 車内は予想に反して混みました。乗車した時は座れる席があったが、途中からは、結構な人が立っていました。
 12時台発の1本の後、5時間も便がないのだから当然か。
 以上で、長門峡散歩は終了。明日は、中也のお墓参りなど、山口市内を銀輪散歩する予定です。(​つづく​)
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
<参考>銀輪万葉・​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​中国、四国篇は​コチラ​。​





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最終更新日  2022.11.16 11:52:55
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