蝶が岳からの槍穂高(カシミールにて作成)
最近わが職場でグーグルアースがものすごいブームです。
グーグルアースはご存じグーグルが提供しているサービスで地球儀上から世界中あらゆる場所の衛星写真が見られるというもの。この9月に日本語バージョンがリリースされてから急激に日本でも広まりました。
写真はえっこんなとこまで?と思うほど詳細な画像で、自分の住んでいる場所はもちろん、ニューヨークの摩天楼から北朝鮮の核実験場。はては好きなあの子も家の形も一目瞭然。
でもね。これすぐにあきちゃうんですよ。
最初は自分の住んでる場所や世界の旅した町や行ってみたい町なんか地球儀ぐるぐるさせて見るのだけど。そのうち「だからどうした?」って思っちゃうの。
見られるっていったって、基本的に真上からの画像だし、見たい風景っていったって
・自分や知人の住んでるとこ
・ニュースとかで話題のところ
・観光地
・行ってみたいところ
なんかに限定されて、そのうち見たい風景もなくなってくるわけです。
そのうち、上から写真見ただけでそこに行った気持ちになっちゃたりして。
山屋の私としては世界の山々の詳細画像、それこそ氷河の状態や岩場の状態などつぶさに見ることができたらこれは非常にありがたいのであるが、グーグルアースでは山岳地帯や森林地帯の写真は荒くてほとんどわかりません。
まったくもって実用性に乏しいサービスであります。
山屋やアウトドア指向の人にはむしろこちらのソフトがおすすめです。っていうか結構古くからあるので使っている人も多いと思うけど
カシミール3D
山行くときに必ず持って行くあの25000分の1とか5万分の1の地形図とか。
その地形図が閲覧できます(25000分の1については別の有料サービスが必要)
これは便利!
いままで山に行くときに必ず大きな本屋さんによって地形図を何枚も買っていた人は多いはず。
地形図は大きな本屋にしかないし、しかもマイナーな地域なんかだと取り寄せになったり、さらには「八ヶ岳」や「鹿島槍ヶ岳」みたいにひとつの山が地図の境目上にあったりすると複数枚を張り合わせたりして非常に不便なのである。
しかしこのソフト上の地形図はどんな風にでも閲覧自由なのである。
見たい場所を一発で検索もできるし、表示した地図を印刷すればたいていの山には対応できる。
しかしこのソフトはただの地形図閲覧ソフトではない。
地形図上にごにょごにょとあるあの等高線を数値データ化して立体画像として再現可能なのである。
もちろん東西南北縦横斜めどこからでも鳥の目となって山の眺めを俯瞰可能である。
しかも太陽の位置や雲の配置、空気中の水分や湖のさざなみなどなど細部にわたって設定し風景を再現できる優れものなのである。
戸隠高原から戸隠山を描写してみました
さらには登山ルートの断面図や所要時間を測定も可能!GPSと組み合わせて地図上に奇跡を描くことも朝飯前!
これならいつまでも飽きはこない!
地図としても使えるうえに、自分で好きな風景を作り出すことができるのである。
グーグルアースも面白いけど実際に役にたたせるカシミールの方が山屋としては圧倒的に面白い!
そうはいってもやっぱり実物をこの目で見るのが一番なのですよね。