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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
以前からおうかがいしたいと思っていた蔵、竹の露さん。
酒はまろやか。とてもバランスがいいです。それも使用している お米は全量山形県産米というのはとても気になります。 今は亀の尾、出羽燦々、改良信交、京の華、美山錦を使ってお酒を 造ってるそうです。 全国新酒鑑評会でも東北清酒鑑評会でも山田錦を使わず、出品した全てのお酒で金賞を受賞している実力派の蔵です。 先日の鶴岡のきき酒選手権で相沢さんとお知り合いになり、昨日の 東北清酒鑑評会もお誘いいただきました。 昨晩の冷え込みで、内陸と庄内をつなぐ月山道では雪が降った 模様。 でも私が出かけたときは山の上のほうに雪があるだけで、道路は 大丈夫でした。 山形市から約2時間。10月1日に鶴岡市に合併しました、旧羽黒町 にあるこの蔵の裏には竹藪があります。 竹林の中で美味しいお酒を造るところから、竹の露という名前が ついたそうです。 道に迷ってしまい、約束の時間から30分も遅れてしまいましたが、 相沢さんは快く迎えてくださいました。 ありがとうございます。 ちょうど造りに入っているので、まずは造りの説明と蔵の見学 をさせていただきました。 室(むろ)では、種麹を植え付けた蒸し米が寝かせてあり、温度のこと 湿度のこと、そして手入れのやり方と理由、など細かく丁寧 に教えてくださいました。 温度、湿度の関係で、麹が作り出す糖化酵素(グルコアミラーゼなど)の量が違い、それがお酒の旨味につながるということ、 最も最適な糖化酵素量にするための手入れ、温度との関係には 長年の経験とデータに裏づけられた根拠がすべてあるということに とても感心しました。 強い麹をつくることが酒造りで重要とされます。 麹の造りに関しては、「かなりいいものをつくっている」という自信がひしひしと伝ってきました。 昼間をはさんで、今度は水の貯蔵タンクへ。 水を貯蔵しているのははじめてみました。 地下300メートルからくみ上げている天然水は、こんなことは ほとんどないといわれる、まさに無菌の水で、 27℃とあたたかい天然アルカリ超軟水です。 くみ上げた水をタンク7つに移し変えながら自然に冷やし、そして 仕込みへと使います。 貯蔵する理由は、水温を冷やすためなのですね。 それにしてもこの水、山形の天然の恵みです。 水、米がうまいところに銘酒があるのですから納得です。 そして次は酒造りの工程ごとに蒸米~仕込み~貯蔵まで全て見せて いただきました。 コチラの写真は今年度収獲した米です。 左から 美山錦 出羽燦々 改良信交→いちばん長い 亀の尾 京の華 そしてもう一つの棚には、出羽の里(山形86号)がありました。 山形県の美山錦の8割はここ羽黒産だそうです。 酒造好適米どころなんですね。 ひととおりご説明をいただき、最後に今年の米のできと発酵時の 管理について教えていただきました。 毎日毎日酸度、日本酒度、アルコール度数を確認し、今までの経験 に裏打ちされたやり方で、理想の形の酒を造っていく。 この日に水を足したり、この日に温度を変えたりとそれが日々、時間 単位で変化するのです。 「お酒は生き物ですから」と相沢さん。 生き物の力を借りてできる 芸術品ですから、あとはその蔵独自の手のかけ方ですばらしい作品 ができます。 酒米は今年はいいとのお話でした。 ちょうど真ん中に白い部分(心白)が大きくあります。 これが酒造りには理想的です。白い部分の心白は米の成分である たんぱく質の結束力が弱いため、麹菌が入り込みやすく、優良の麹 ができるのです。 蔵見学と、様々なお話をお聞きし、いつの間に4時をすぎてしまいま した。 ちょうど今朝寝かせておいた麹に手を入れて、ムラが出ないように する作業の時間になり、見せていただきました。 麹つくりの実際の作業を見るのは初めてで、とても手早いのが印象的 3日間でつくりあげる麹は、夜も世話をしながら、2日目には 麹蓋にうつし合計で53時間~58時間でできあがる、とても大変かつ重要な 仕事です。 こんなことを体験させていただけるということで、今度は泊まりがけ で合宿に行きたいと思います。 竹の露の皆様ありがとうございました。 そして、ご説明していただいた相沢さん本当にありがとうござい ました。 今日おうかがいした印象は、とても丁寧にお酒を造っているという ことです。 その結果が日本ならびに東北の鑑評会に加え、全米日本酒歓評会でも 4年連続金賞を受賞していることにつながっているのだと思います。 まるごと山形ではこれから取り扱うに向けて、準備をしていきたいと思います。 本当にありがとうございました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ちなみに帰りの月山道は雪が降っていて、普通タイヤの私は ひやひや運転でかえりました・・・ ほんと怖かったです・・・ もう冬なんですね。はやくタイヤ交換しなければ!! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 竹の露「白露垂珠」を飲んでみたいという方はこちらをクリック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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