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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
昨晩の大雪の影響で、山形県を縦断する国道13号線は大渋滞。
予定より1時間30分もおくれて富久鶴さんに到着。 富久鶴さんといってもピンとこない方はいらっしゃると思いますが、 雅山流や泉氷鑑といえばわかる方は多いと思います。 仕込みを開始したと聞いており、今日は冬場初おうかがいしました。 蔵の中に入るのは2度目で、麹室やもと場、槽場を見学。 今ちょうど仕込み中の純米吟醸や、昼すぎに出来上がる麹がありまし た。 私は麹室の杉の香りがとても好きです。 杉が呼吸することによって乾燥するこの麹室は、精米した米の粒に 麹菌が必要とする水分を求め入り込んでいく、それによって仕込み タンクに入れたときに十分に糖化の力を発揮する麹となります。 まるごと山形で扱っている、泉氷鑑は2月に新たなラインナップを2種類投入するとこっそりおうかがい しました。 楽しみですね。 どのようなものになるのでしょうか?今からワクワクします。 新藤専務とは、食文化と酒についてお話ししました。 食べものが物流の発達によって全国どこでも食べることができるように なった今、お酒だけが伝統にしばられフレッシュ流通されなかったのが 今の清酒消費量低迷の理由だとおっしゃっていました。 確かにさくらんぼだって明太子だって全国どこでも新鮮な状態で食べられるのにお酒は新鮮、保管という概念が根付かなかった。 もちろん家庭でも一升瓶は冷蔵保管できないなどの理由もあり、あまり よい保管状況でないものが飲まれる=美味しくないという印象が ついてしまったのだと思います。 お酒は開栓してから、2週間もすれば酸化してしまう大変デリケート なものです。 ぜひとも飲まれるときはお早めに!冷暗所に保管してください。 今フレッシュで香り高いお酒が流行ですが、今後物流の発達により 全国のみならず海外からも様々な食材が新鮮な状態で入ってきます。 そんな消費者の嗜好は常に変化するので、そこで様々な食文化にあうお酒を造ることが酒蔵の腕の見せどころだとおっしゃってました。 そのために様々な米で、様々なつくりに挑戦する新藤専務なのでした。 最後にカップ酒のことをうかがいました。 今ある在庫で終了するとのこと。まるごと山形で扱っている富久鶴 のカップが入ったセットは、きっとレアになるでしょう。 --------------------------------------------------------- 午後は錦爛へ。蔵を見学するのは初めてです。 隆暢さんが案内してくださいました。 高畠の蔵で地元消費が8~9割。地元で愛されるお酒を造っています。 まず驚いたのはどこよりも広い麹室。1日目と2日目の麹室 が一体化しているせいか本当に広く感じました。 室の断熱にはもみがらの入った壁を使用。 杉の板の呼吸+もみがらで出来るだけ自然に呼吸をさせる室の造り をしています。 またこちらの蔵でいちばん感心したのは、もとを造るのが他の蔵 より短いこと。 純粋に酵母を培養するために乳酸を添加し雑菌が入らないように します。 山廃やきもとなどとは異なる手法です。 たいてい14日(約2週間)かかるこの工程は錦爛さんでは7~8日前後。 それが蔵の酒質にあっているそうです。 その後、カップ酒のことやラインナップのことなどいろいろと お話しをしました。 様々な蔵におうかがいしている中、地元志向がかなり強い蔵である と印象をうけました。 まさに高畠の地酒ですね。 その反面、やはり県外に出てるものは少ないようです。 1月頃登場しますので、お楽しみに~! 今日は置賜の2件におうかがいし、本格的に酒造りに入っている ことを雪とともに感じて帰ってきました。 どちらも大きな蔵ではありませんが、蔵人がいて活気が出てき てます。 新酒ができるのが楽しみです。 読んでいただきありがとうございます。 こちらもよろしくお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 22, 2005 01:37:14 AM
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