|
カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
山形県酒造組合が主催している日本酒学校。本年で第6期となり昨年11月から私も参加しています。
約半年の講義やきき酒、それに蔵での造りの体験を通して日本酒を 深く理解するというものです。 先週末第2回目の日本酒学校講座がありました。 酒蔵での酒造体験です。 場所は山形市内の男山酒造。 まるごと山形でもイチオシの蔵元です。 朝の7時30分に集合で、病み上がりの中、男山酒造へ。 病み上がりだから寒いのかなと思っていましたが実はこの日は山形市の今年いちばんの冷え込みの日でした。 -9℃あったそうです。そりゃ寒いです。 学校の同じ受講生の方が15名程度。今回の午前班と午後班に分かれているそうです。 酒造工程の説明があり、もろみ、蒸米、もとの3班に分かれそれぞれの酒造体験を行いました。 私はもと班です。 蒸米が出来上がったら大型タンクに仕込む用と麹用に分かれます。 大型タンクに仕込んだのがいわゆるもろみです。 もといわゆる酒母は、仕込みの時に使う酵母を純粋培養するための 工程。直径1メートル高さ1.5メートルほどのタンクに蒸し米と 酵母と水、それに乳酸をいれ、2週間をかけて酵母を増殖させます。 もと班の蔵人阿部さんはとても熱意のある方で、もとの専門家に 育てていただけるような勢いで様々なことを教えてくださいました。 まず櫂入れの方法。 通常の仕込みの櫂入れは、浮いてきた蒸し米を沈め、タンク内のガス を抜くという意味合いが強いですが、もとの櫂入れは少し違うとの こと。 2週間のうち前半が糖化、後半が醗酵を促進するため、酸素を入れる ことが重要とのこと。タンクの真ん中から外側へと押し出すように 櫂を入れタンクの淵につたって上に上げる。 1タンクにつき35回櫂を入れ、1日3回行います。 ちょうど仕込みたての酵母から、最終段階の酵母まで1日おきの酵母 を見ることができました。 前半は、甘酒のような糖分の高い香りがし、半分あたりでお酒らしい 香りがでてきます。そこあたりから泡がでてきて、最後には落ちついた 状態になっています。 温度も前半温かくあんかのようなものとタンクを保温するもので 囲って後半は水冷式で冷やしています。 自己醗酵熱がでるため、少しづつ抑えるのでしょう。 最終的な酒母の味は五味がでるとおっしゃっていました。 甘味、酸味、苦味、雑味、渋味だったでしょうか。 ちょっといただきましたが、複雑で美味しいといえるものでは なかった気がします。 ただその状態のものがもっともよく、仕込みタンクには入ると最大 の威力を発揮してくれるのでしょう。 われわれの班4名で櫂入れを8タンク分行い、みっちり指導を 受けました。 他の班は持ち場の仕事は終わり見学していましたが、われわれは ずっともと担当。 しかし、その分普段では味わうことのない乳酸を味わったり、 しぼりたてを味わったりしました。 蒸しあがりの米は、普通酒になることもあり、その場で麹菌がふられ 室に運ばれました。 蒸米所と室が違い。すばらしい効率化の作りです。 今まで見たことのないような最短距離でした。 最後にきき酒を6種類。 大吟醸壺天(原酒) 特別本醸造壺天 本醸造雷神 純米吟醸男山 特別純米出羽豊穣 五薫 本醸造雷神が最もよかったです。香りキレともにバツグンでした。 出羽豊穣は少々酸が出ている感じがしましたが、3度きき酒をすると 徐々によくなってきました。不思議な酒です。 他の会員の方には五薫が人気だったようです。 やはり飲んだ印象ときき酒した印象は違うようですね。 のどごしというのが体験できないきき酒は残念でしょうがありません。 ちなみに五薫は山形のそば屋さんでしか飲むことができない 貴重なお酒です。 そういえば出羽豊穣のラベルが少し変わっていました。 今日は本当に貴重な体験をしました。 とても楽しく体験させていただきました。男山さんありがとうござ います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 8, 2006 02:18:24 AM
コメント(0) | コメントを書く
[日本酒、酒蔵めぐり] カテゴリの最新記事
|
|