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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
米沢の新藤酒造店。
泉氷鑑、雅山流、九郎左衛門を世に送り出している蔵です。 お伺いしたときはちょうどこちらも鑑評会出品酒の火入れの最中でした。 麹室に入れていただくときはいつも 「醗酵食品食べてないか?納豆、チーズ、キムチ、ヨーグルトなどなど」 と聞かれます。 それだけ気をつけて麹をつくっています。 20近くの蔵にお伺いしてこれだけ厳しくいわれるところはないです。 他の菌に負けるような麹はいらない! なんていう蔵もありますが、生物を扱う以上様々なところに注意をしなれければならないですよね。 室は天井が少々高め。 「うちの室では麹蓋を使うと乾燥しすぎてあまりよくない」 とおっしゃる新藤さん。麹菌は米の中心に水分を求め菌糸を伸ばしていきます。乾燥した部屋で作ればもちろん中に中に入っていきますが、入りすぎても良くないし、逆に水分が抜けてしまうということもあるのでしょう。 次に泉氷鑑吟雪のタンクを見学。 泡がまるで蚕の繭のようにモコモコ出てます。 蓋泡というらしく、タンク上部に蓋のようにあがってきています。 もろみのちょうど半分(仕込み後約12~14日)の時期だそうです。 使用する酵母は全体で6種類。ブレンドは全くしてないそうです。 そして大吟醸の仕込み蔵へ。 全てサーマルタンク(温度管理ができるタンク)を使っていました。 そこで櫂入れのポリシーを聞きました。 櫂とは、かき混ぜる棒のこと。かき混ぜない蔵もありますが様々 な理由で1日に1度や2度櫂を入れなければならないだろうと おっしゃっていました。 まず第一にタンク下部のガスを抜くこと。 そして 上部の雑菌を中に入れ死滅させること 最後に 上部のもろみの酸化を防ぐこと お酒は酸素に触れて徐々に味が変わってしまいます。 そんなデリケートな部分を、櫂を入れることによってカバーします。 少しだけもろみをいただきました。 とてもスッキリしていて、美味しい酒ができそうです。 分析室、貯蔵庫、ヤブタ、フネと見せてもらい、ちょうど純米吟醸の 搾りたてをいただきました。 スッキリしたキレイなお酒に仕上がっています。 日本酒を日本酒らしくではなく、新たな世代へと伝えていきたい と考えている新藤さん。 見た目とにおしゃれな感じをだし、中身はすっきり。 こんなお酒はいつでも食中酒として飲みたいものですね! 新酒が3月上旬に2種類できそうです。お楽しみに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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