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カメの歩みのように一歩ずつ in山形きろく

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かめてんちょう

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 かめてんちょう@ Re:・・・(12/25) 酒好きさん コメントありがとうございま…
 酒好き@ ・・・ その時期に蔵へ押しかけるってのはいかが…
 東の麓 高橋@ 山形セレクション期待していてください 先日はお疲れ様でした。 写真の肉そば本…
 かめてんちょう@ Re:キャンプの文字・・・に反応(笑(07/13) のんだくれ放蕩親父さん キャンプといえ…
 のんだくれ放蕩親父@ キャンプの文字・・・に反応(笑 ご無沙汰しております・・・ なにげにア…
 かめてんちょう@ Re:おばんです(02/09) のんだくれ放蕩親父さん 先日はありがと…
 のんだくれ放蕩親父@ おばんです 明日のほすい会・・・仕込み・・・いえい…
 かめてんちょう@ Re:山形すごい!!(11/20) minagawaさん ごぶさたです。 平地では…
 minagawa@ 山形すごい!! こんなに積もっているんですね、山形。 …

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May 24, 2006
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待ちに待った全国新酒鑑評会の一般公開が25日にあります。一度は行ってみたいと思い、この機会を利用していくことにしました。

竹の露の相沢さんに2日間お供します。

朝からウキウキワクワクで山形から仙台空港までバスでむかいました。


仙台空港行きのバスには、羽陽男山の尾原さん、水戸部酒造の水戸部さん、高木酒造の高木さんなども一緒で、やはり年に一度のイベントだということを実感。

仙台空港についてみると、山形の酒造さんのそうそうたるメンバーが。


上喜元の佐藤社長と尚さん、米鶴の須貝さん、楯野川の佐藤さん、東の麓の新藤さん、最上川の安食さん、あら玉の和田さんなどなど。



仙台空港から広島空港までは、約1時間30分。広島空港で羽田からきた相沢さんと待ち合わせをしてバスで広島駅へ。くどき上手の今井社長もご一緒でした。


広島駅で今井社長とわかれ、1月に竹の露さんの会でご一緒した方と合流し新岩国へ。

広島駅

岩国は広島の友人のところに遊びに来たときに行ったことがあります。そのときは昨年の洪水で
押し流されてしまった錦帯橋を見ました。


新岩国駅には地元の酒屋さんの磯田酒店の磯田さんが迎えにきてくださり、錦帯橋を経由し一度お店へ。


洪水の爪あとがまだあり、河原では堆積した土砂を運び出していたり、竹林の色が違ったり、本当に河岸まで水が上がってきたのがわかりました。

そして錦帯橋も陸と続くところは新しく架け替えになってました。

磯田さんいわく。

「50年に一度は必ず架け替えをするんです。後世に造り方を残すためなんです」

なるほどそのようなことをして脈々と伝承の技術を残しているのですね。見事なものです。

お店に到着し中でお茶をご馳走になりました。

磯田酒店


店内はすばらしい品揃えです。東北から九州までこだわりを持ったお酒が数多く並んでいます。

極力光を避けるため、蛍光灯にも和紙がかかって、店内は少々暗くなっていますが、これも日本酒へのこだわりでしょう。

磯田酒店店内

山形のお酒は、白露垂珠の他に山形正宗や出羽桜などがありました。

全国各地に山形のお酒が出ていることを実感しちょっとうれしくなってしまいました。



ここから車で約10分程度小高い山を登った中腹に旭酒造さんがありました。

旭酒造

獺祭(だっさい)の蔵元です。直接お聞きはしなかったのですが、この名前カワウソがえさとしてとった魚を並べる修整があり、それが祭りのようだというところから名前がきているそうです。


こちらの蔵の有名なところは、二割三分遠心分離による搾り。そして夏場も仕込みができる蔵


通常の酒蔵では、仕込みは冬場しか行いません。

低温長期で醗酵させるため、また雑菌の繁殖を抑えるためどうしても冬場の仕込みとなるのです。

しかし、そんな常識を覆しているのがこの蔵です。

旭酒造蔵
一つ一つ桜井社長にご説明をいただきました。

まずは二割三分。お米を77%削り23%しかお酒として使いません。

12年前からこのお酒を造っていて、雑味のないすっきりした贅沢なお酒に仕上がります。

二割三分


そして遠心分離による搾り。

お酒は今まで見てきた中では3つの方法がありました。

 ・ヤブタと呼ばれる横から圧力をかけて搾る方法
 ・佐瀬式という上から圧力をかける方法
 ・袋取り、袋吊とよばれる布袋にもろみを入れて自然に落ちてくる雫をとる方法


そして、ここでは遠心分離機による搾り。

遠心分離機

外側は、冷却されて霜がついています。

もろみはこの中で粕と酒に分かれるそうですが、全てできるわけではなく残りはヤブタで搾るそうです。

この遠心分離をすることで気づいたことは、ヤブタの布には匂いが自然とついているので、しっかりと洗浄をしなければならないということ。

遠心分離装置では袋取りのようなすばらしい香りがありますが、ヤブタで搾ると違う香りがつく。

それは蔵癖だといっていたけど実はそうではないということ。ヤブタのクセだということをはじめて気づいたそうです。



そして最後は夏場でも仕込みができる蔵

仕込み蔵は、常に5℃。そして室は、湿気がこもらないように、乾燥機が外からつながっていて、ダクトの口は面積を大きくとるように布で広がっていました。

室ダクト

様々な工夫をし、夏場でも仕込みができるような取り組み。夏場に仕込みをすることによって気づいたことも様々あったそうです。


毎日の仕込みの時間を一定にし、常に一定の品質のものができるようになったこと、また湿気をどうにか対策をしなければ夏場の仕込みはできないことなどなど。


醸造技術が進む中、新しい考え方で先に取り組んでいかなければ生き残れない・・・


そのように桜井社長はおっしゃっているようでした。

「うちのお酒は秋あがりがないんです(笑)」なんてこともおっしゃってました。



最後に同じ仕込のヤブタと遠心分離のそれぞれをいただきました。

遠心分離ヤブタ

これが、全く味が違うんです!

遠心分離では、少しオリがあるのですが香りが華やかでしっかりお酒に乗っかっている。

ヤブタのほうは、香りは少なめで上品な感じ。

はじめの一口はヤブタのほうが気に入りましたが、飲んでいくうちに遠心分離の複雑な味わいが気に入ってしまいました。

約1時間でしたが、とても丁寧に蔵の説明をいただきました。


近い将来は、いつの季節にも造ることができる酒がどんどん出てくるかもしれませんね。

複雑な心境です・・・


いろいろとありがとうございました。


この後は広島で全国ナイトへと続きます・・・





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Last updated  May 28, 2006 10:54:31 PM
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