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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
バケツ栽培の稲が出穂し、周りの田んぼも穂がでてきました。
酒米は今どうなっているのか気になり、竹の露さんにいってまいりました。 竹の露さんの酒造りは全て地元産米で酒造りをされていること。使用している米の種類は、2年連続金賞受賞の出羽燦々、山形の期待の星出羽の里、それに改良信交、京の華、亀ノ尾と様々な酒米があります。 相沢さんと本木杜氏に案内していただきました。 まずは、改良信交。丈が長いため草履の材料などに使われるという話をききました。 それにしても丈が本当に長いのです。 そして穂の長さも長い! 稲は1つ植えても分けつして横に増えていきます。 本数が約20本くらいあれば順調で、幹長と穂長を見て成長度合いを計るそうです。 20本くらいの束から長さが2番目程度の幹を選び、下から第5節幹(せっかん)~第1節幹までを計っていきます。 ↑ (節から節までが節幹) 第1節幹が伸びすぎると倒れる原因となるため、そこを伸ばさず、しっかりした稲を育てるのが腕の見せ所です。 第2節幹と第3節幹に出る稲の葉12枚目と13枚目の色を比べ、その色によって稲の登熟度を確認し、追肥の必要性、時期などを確認します。 ちなみに、稲の総丈は111.5cm。やはり長い。 次にいったのは、亀ノ尾の圃場。 酒米の先祖亀ノ尾は山形県で発見され、今では作っているところも多いです。 この亀ノ尾びっくりするほど長いのです。穂がでるのももちろん早いのですが、私の身長が168cmでおなかの高さまできています。 明らかに登熟度が違います。 稲の総丈は130cm。これはすごい!! 次は美山錦。家のバケツにも植えているものです。 手前が飯米のはえぬきで奥が美山錦。普段は気づかない田んぼの色ですが、明らかに成長の度合いが違います。 穂が出てくると茶色に見えてきますね。 稲の総丈は114cm。かなり長いです。 それにしてもイナゴがたくさんいて、稲の葉っぱをかじっています。 特別栽培をしているので、農薬の量が少なく、イナゴも美味しく葉っぱを食べられるのでしょう。 農薬の量、肥料の種類など事前審査があり、認定を通ったところだけがこのような栽培をしています。しかも羽黒町の特別栽培は県の審査基準よりももっと農薬量などが少ないとのこと。 安心安全なのですね。 しかもお米を栽培しているのが、竹の露の杜氏ですから毎年の米のことをよく知り、吸水の度合いや蒸し時間をしっかりと把握できるよさがあるのだと思います。 出羽燦々は101cm、京の華は100cm、出羽の里は86cmとそれぞれ見てまわりいろいろなことを教えていただきました。 美山錦の花粉です。 1日だけ花が咲き、花粉が穂の中のめしべと受粉し、米になります。 お米は、最初は乳白色の汁状のものでそれが徐々に固まり米になるのです。 出穂から40日程度で登熟をします。亀ノ尾→改良信交→美山錦→出羽燦々の順に穂が出てきているので9月上旬には稲刈りを開始するのですね。 羽黒は藤澤周平の蝉しぐれの舞台。 今も豊かな自然が満載です。どこまでも続く田園地帯が心癒されます。 穂が出ても改良信交や美山錦、亀ノ尾はまだまだ伸びるそうです。 背の高い稲は管理がとても大変ですが、その分たんぱく質も少ないためすばらしい酒質のお酒ができます。 これからまだまだ大変なところですが、しっかり太陽の光を浴びてどこにも負けないすばらしい酒米になってもらいたいです。 来年のお酒が楽しみになってしまった1日でした。 ちなみに、改良信交や亀ノ尾は2~3年熟成したほうが美味しくなる品種です。 米の味わいを比べてみたい方はぜひコチラをどうぞ。 オススメは出羽の里と出羽燦々です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 13, 2006 06:14:01 PM
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