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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
先日キャンプのときにもっていったお酒。はくろすいしゅ(白露垂珠)出羽の里。
このお酒は出羽の里という山形が今年から本格栽培を開始した期待の新酒米で、しかも白露垂珠さんの蔵元である竹の露さんがある鶴岡市(旧羽黒町)産の出羽の里です。 米をはぐくむ水も、仕込みに使う水も同じだということですね。 出羽の里はまだまだ未知数のお米ですが、生酒で1年冷蔵保管しても造ったときよりもさらにいい状態で飲むことができる脅威のお酒です。 おそらくアミノ酸が少ないため劣化(ひね)しにくいのではないかと思います。 さてこのお酒、友人と一緒に購入しましたが私の家にあるのでちょびちょび飲んじゃってます。 これがなかなかのお味。 吊雫純米吟醸無濾過生詰原酒という長い名前が先についてますが、吊雫とは酒を搾るときに袋にもろみを入れて自然に落ちてきた雫をとるという意味です。 香りと風味が最も反映される方法で、その反面とても手間がかかります。 無濾過とは、字のごとくろ過をしないということですが無濾過にもいろいろあるようで、フィルターをかけたものを無濾過としているもの、炭素濾過をしてないものを無濾過としているもの、全く濾過をしていないものなどなど様々。 こちらはおそらく炭素濾過をしていないものです。 なぜ炭素濾過をするか?酒の雑味、香りを吸着し、酒本来のうすく黄色い色から透明に変えてくれるのです。 そして、生詰。これは、お酒は通常搾った後(タンク保管をする)と瓶詰め後熱処理をして酵母菌を殺しこれ以上醗酵することを抑えますが、搾った後のみ熱処理をして瓶詰め後は殺菌してないということ。 生のお酒はフレッシュな状態の時に飲むととても美味しいですが、時間が経過するにつれ保管温度その他条件によりお酒がかわってしまいます。 鮮度が命なんです。 より良い状態で長く飲むことができようにするために、熱処理をしていますが、通常の2度火入れより生詰のほうが多少風味がいいような気がします。 最後に原酒。 お酒を搾った状態ですと醗酵によって17度~18度程度のアルコール度数になりますが、これを通常は水を加えて、香り味などのバランスをとって製品にします。 しかし、この原酒は、搾ったそのままで何も加えていないということです。 このお酒は本当に名前が長く、またはくろすいしゅという名前も長いですし、米を作った人の名前まで書いてあるお酒ですので様々な情報が満載ですが、それだけ思いいれこだわりがあるお酒ですので、それを読み取らなければならないと思います。 そして、もっとも重要なのは味。 香りは華やか、含みは流れるようで旨みがまろやかに広がり、そして渋みとともにふっとキレる。 おひたしや豆腐など味の薄いものと一緒にでも最高です。 そして、温度が上がってきて常温に近づくにつれこの風味が変化し格段によくなります。 香り、旨み、キレのバランスが最高に美味しいです。 こんなお酒に出会えて、私は幸せをまた感じています。昨年度版より今年のもののほうがいいような気がします。 おそらくゆったりと飲んでいるからですか・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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