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カメの歩みのように一歩ずつ in山形きろく

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かめてんちょう

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 かめてんちょう@ Re:・・・(12/25) 酒好きさん コメントありがとうございま…
 酒好き@ ・・・ その時期に蔵へ押しかけるってのはいかが…
 東の麓 高橋@ 山形セレクション期待していてください 先日はお疲れ様でした。 写真の肉そば本…
 かめてんちょう@ Re:キャンプの文字・・・に反応(笑(07/13) のんだくれ放蕩親父さん キャンプといえ…
 のんだくれ放蕩親父@ キャンプの文字・・・に反応(笑 ご無沙汰しております・・・ なにげにア…
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 かめてんちょう@ Re:山形すごい!!(11/20) minagawaさん ごぶさたです。 平地では…
 minagawa@ 山形すごい!! こんなに積もっているんですね、山形。 …

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Oct 28, 2006
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山形でも1,2を争う人気の銘柄くどき上手

そのくどき上手を造っている亀の井酒造におうかがいしました。

竹の露さんと同じ旧羽黒町。春のセンバツ高校野球ベスト4の羽黒高校のすぐ近く、田園地帯に大きな蔵がそびえたっています。


さて今回おうかがいするのは初めて。目印の大きな蔵に行ってみると施錠されておりここは仕込み蔵ではなく貯蔵庫と出荷スペースのようです。

出荷蔵亀の井

入り口はどこだ?なんて探しているとわざわざ今井社長がでてきてくださいました。

もともとは農家だったとおっしゃる今井さん。

今井社長の祖父が美味しい酒を造ろうと大正元年にここ羽黒町から新庄まで歩いてでて、上野まで夜行で向かい東京の王子にある酒類総合研究所で1年半酒造りを学んできたとのこと。今では信じられないような話です。

羽黒から新庄まで山を越えて100kmくらいあるのではないでしょうか・・・


「うちは2回廃業をしているんだよ」とおっしゃる今井さん。明治時代火事で廃業。戦争で廃業。
それでもお祖父様の酒造りへの執念が実り今の人気があるんですね。

1000石(1升瓶100000本)を造っていた昭和50年頃は自社ブランドは総量の1/10程度の10000本、あとは委託生産。

しかし、委託生産をやめざるを得なくなり自社ブランドだけの販売に切り替えていきました。


今井社長の祖父が酒造りを学んできたこともあり、生酒や大吟醸など品質には定評がありました。

社長みずからが25年前営業に出てお店をまわり、すばらしい品質のお酒を造ることもあり人気がでました。それにしてもかなりのご苦労があったことと思いますが、そういったことは微塵も見せない方です。

東京では越の寒梅、雪中梅、〆張鶴などが全盛の時代です。


これは苦労したとおっしゃっていたのは、商標「亀の井

お酒の神様、京都松尾大社にある井戸亀の井の名をとってつけましたが、大分と埼玉に同じ亀の井という名の酒を造るところがあり、商標を取得するのにかなり苦労されたとのこと。

「亀仙人」などの商標もお持ちでした。カメ好きの私にとってはなんともたまらないうれしさがありました。


さて、今度は酵母の話。

10号酵母での造りがほとんどの亀の井さん。

10号ってどんな感じに仕上がるのか?インドリンゴ系の香りがするとのこと。インドリンゴってどんな香りなんだろうと想像しながら、リンゴの香りは想像できました。

そして山形酵母リンゴメロンの香り。

工業技術センター小関先生が酒類総合研究所で勉強したあと持ち帰った酵母だそうです。

そして最近はレモン系の香りがはやってきているなどなど、何号何号など言われてもわかりませんが、果物だと想像できる香りです。


今では鑑評会用に山形酵母でもNo.16-1やNo.3-1などがあるそうです。

鑑評会は受験勉強と同じで傾向と対策をしっかり練って対応するもの。そうっしゃる今井社長。20年以人気のある銘柄は少ないという話もありましたが、流行廃りがある日本酒の世界、いかにその流行の味を出すか、自社のコンセプトを時代にあわせて貫くか、また鑑評会でも金賞をることができる酒に仕上げるかがあるんだと思います。

常にアンテナをたて情報を取り入れ、良いものを造る 人、原料、技術が必要ですね。

亀の井さんの転機は平成元年の設備投資

年間の売上と同じぐらいの投資をしたとおっしゃっていました。びっくり仰天!!!

ある意味賭けですよね。それでも社長には勝算があったのだと思います。


「一升瓶40000本が7月までに完売してしまう状態だった。次の造りまでに継続的に販売できるようにできないか?そう考えたときに、まずは品質を安定させるための冷蔵庫が必要だと思い、60坪の冷蔵庫を造った」とおっしゃっていました。


急激に売上が伸び、平成9年頃まではずっと右肩あがり。今の日本酒業界においてこれだけ伸びているところはなかなかありません。

そのあと年間出荷するための瓶詰めライン、そしてタンク貯蔵と形を変え効率よくまた大規模にそして、品質よくお届けすることが大前提での設備投資。

そして商品展開「くどき上手」についても斬新なコンセプト、面白いラベルを持ってのぞんでいます。2年前に投入したコンセプト商品「ばくれん」も好調。

今でも伸び続けているというからさすがです。


心臓部である蔵を見せていただきました。

造りの開始は毎年10月15日からスタート。仕込み蔵、タンク貯蔵蔵全て冷房完備です。
亀の井仕込み蔵


しかも、貯蔵タンクは全て温度管理ができるサーマルタンク。こんなにたくさんあるところは初めて見ました。
サーマルタンク亀の井

「いくらサーマルタンクでマイナスに設定しても、中の貯酒全ての温度がマイナスになるわけではなく、常温の部分と触れている上部の温度はあがってしまう。だから全て冷房をつけ、あがっても10℃以下にしている」

という徹底ぶり。

お客様から常に安定しているといわれるゆえんはここにありました。

フネはアコーディオン式のヤブタと上から圧力をかける2つ。

瓶詰めラインの隣には720ml用冷蔵庫。道を挟んで平成14年に建てた貯蔵兼出荷ラインがありました。

酒米は地元米を1300俵ほど、そして1000俵ほど山田錦を使うそうです。やはり山田錦は最高の味を出すということで麹は山田錦を使うこともあるそうです。


この建物の2階は日本酒学校等でつかったりしているかなり広いスペース。月山と鳥海山が見える絶景のところです。

月山亀の井

そして奥には美術館がありました。今井社長のおじ様は今井繁三郎さんでその抽象画や幻一の五百羅漢版画などがありました。

昔は悩んだときによく見たものだなとしみじみおっしゃっていました。

先ほどの転機があったときの話しなどをお聞きしていたので、感慨深いものがありました。



もと場にはすでに2本ほど酒母が出来てきているものがあり、リンゴ系とメロン系の香を嗅ぎました。う~んたまりません。

木で造られた麹室も広い。小型の機械と床がありました。



いままで山形の酒蔵や一部県外の酒蔵を見てまいりましたが、ここまで衛生的かつ品質を保つことが出来る蔵はないように思いました。

それだけしっかりした設備が整っています。そして社員が皆様若く元気であること。
これはかなりすばらしいことです。


ずっと挑戦し続ける今井社長の姿勢そして面白い話し本当にありがとうございます。

雪が積もった頃またお邪魔したいと思います!ありがとうございました。





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Last updated  Oct 31, 2006 10:48:38 AM
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