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カテゴリ:日本酒、酒蔵めぐり
今年度は各蔵の蔵仕事を体験し、実際に肌で感じて見ようと思って冬場活動してきました。
昨年は2つ。今年訪問、体験した蔵が3つ。竹の露さんにはじまり、栄光冨士、新藤酒造店。 山形にいるからできることですし、肌で感じた酒蔵を伝えていきたいと思っていました。 そして今回酒田の上喜元さんにいってきました。 県内の酒蔵の造りが続々と終了する中、上喜元さんは3月末までは仕込が続き、4月下旬頃までもろみがある状態。 小仕込で20種類以上の米を使い分けているため、全てにおいて細かい単位で丁寧な仕事をしています。 この日は猛吹雪。朝からビュービューとうなり声をあげた風が山形に吹きすさんでいます。 こんな日は以前くどき上手の今井社長の奥様が言っていた、「絶対動いてはいけない日」なのかな~なんて思いながら、酒田へ。 月山越えるのはちょっと厳しいと思ったので、新庄経由で酒田へ。 予定時刻より大幅に遅れてしまったためこの日は蔵の仕事は全くできませんでした。 遊びにきたみたい・・・なんて自分でも思いながら、明日の体験をしっかりやろうと思いなおし佐藤社長宅にお世話になりました。 その日にあった会合の話でのこと、先日のもちより会の話題、蔵見学のことやTさんのことなど話題は盛りだくさん。 の面白い話をたくさんききました。それはヒミツです。 馬の話はなかなか興味深いものがありました。尚さんは根っからの馬好き。奥様もお母様も影響を受け、馬ファンです。 競馬が好きではなく、馬が好き。走る姿がステキなんていいですね。 私のかめ好きと勝手につなげて話をうかがっていました。 尚さんが様々なお酒を持ってきてくれました。 (左から) 美丈夫純米吟醸うすにごり 松山三井 (高知県) 磯自慢表参道ヒルズ一周年記念ボトル(静岡県) 上喜元からくち 伯楽星純米大吟醸生詰(宮城県) 上喜元米ラベル雄山錦 様々なタイプのお酒。どれも山形ではなかなか目にする機会がないものばかりです。 美丈夫は軽やかなさっぱりタイプ。磯自慢は甘~いタイプ。伯楽星は渋~いタイプ。 上喜元からくちは香りと渋みがあり、固い感じがありますが、これが食事と合うのですね。よくわかる気がします。 普段楽しむのだったら米ラベルがベストです。 香りも穏やかで、適度な酸味とキレばあるすばらしいお酒です。 開封後かなり時間経過していますが、この味があるというのがまたすごい。 ラベルの位置がちょっと下だね~なんて話をしながら、やっぱりこういったデザインができる人ってセンスあるよね~なんてお話しをしました。 目に飛び込んで気やすい角がないラベル。 ラベルだけで覚えてしまう・・・それが理想ですね。そして味がまたいいなんて、忘れられない1本になりますよね。 佐藤社長にお願いしていた、例の件ありがとうございます。 話をしていただいたそうで感謝しております。また別の機会にうかがいますので、よろしくお願いいたします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ さて場所をかえて尚さんのお部屋へ移動。 3世帯が暮らす家で扉でつながっているのですが、そこは日本家屋ではなくまさに別世界のモデルルームのような家です。 様々なモデルルームを見て歩いたとおっしゃっていました。 酒田からわざわざ山形にも何度も足を運んだそうです。 お気に入りの飾り棚、間接照明がなんともにくい!そして、天井を照らすライト、それだけで明るいというからまたステキ。 木のぬくもりと新しい空気が同居する家です。は~こんな家に住みたい。 バーカウンターのようにカウンターがありました。 そこに座ると、お酒専用になりかけている冷蔵庫からお酒が続々と出てきます。 醸し人九平次純米吟醸雄町生 醸し人九平次純米吟醸雄町火入れ 佐藤彰洋 飲み口が一環してクリーミー。うまみ、味わい、後味に違いがあるものの一環している部分が感じられます。コレが九平次の特長なのかななんて思います。 久野さんにお会いしたときの衝撃は今でも忘れられません。 多くの蔵元が参加しているお酒の会でこの方だけが、自分のところのお酒を宣伝するのではなく 「日本酒をもっともっと多くの方に広めて、伝えてください!」 とおっしゃっていたこと。熱い人です。 純米大吟醸東一 麹の造りが本当にいいそうです・・・一度いってみたい 以前飲んだときは結構華やかな印象をうけていましたが、これは1年熟成しているそうです。 田酒特別純米 上喜元の倍以上の大きさで麹をつくっているそうです。 あたごのまつ 究極の食中酒を目指しています。 会津娘つるし 七冠馬 泡なし酵母発祥の蔵。 美丈夫 東洋美人愛山 愛山って独特の青臭い風味が一瞬でて、そして柔らかい包み込むような甘みにかわっていく不思議なお米。酸味も程よく出しているので、飲みあきせず、なかなかいい具合に仕上がっています。 すこし、古くなった感じはありましたが、いいあんばいですね。 飛露喜(全てシークレット) などなど。一つひとつどこで購入したか、どんな造りをしているかなどなど教えていただきました。 造り手とじかに触れているために、お酒についても説明が深くわかり易い。 どこそこの飲み屋さんに行くよりもすばらしいラインナップです。 佐藤正一さんは、自分のところのお酒を飲むより、ほかのところのお酒を買ってきて多く飲みなさい。というそうです。 もちろん自分のところのお酒を飲むのは当然ですが。 そのときの流行、美味しさ、そういったものがわかっていないと造りに反映できないとのこと。 今は「香り控えめで、どっしりした酸があるお酒」。それが好まれているようです。 また、さらっと軽やかな日本酒に入りやすいお酒も好まれています。 お酒の好みは変遷していくなどのお話しをききました。 私も普段飲むなら徐々に華やかなものから、芯があるものにかわってきた気がしています。 飲む量がさほど多くないので大吟醸などの華やかなものも好きです。 ただ、古くなった香りや、生の古くなった香りはどうしてもまだまだ許容できないところがあります。 様々なお酒を通して蔵元を知り、美味しさを確かめていく、そしてもっと多くの人に美味しい日本酒を一度でいいから味わってほしい、そのように願うところです。 蔵元も時代に合わせてかわらなければならない、そんなメッセージを受け取った気がします。 販売する私にとっても、山形の現状や県外の状況などの話をきき、納得するところが多々ありました。 大きな酒販店さんにいいものがどんどんと集まり、格差が開いていること。 酒屋さんより蔵元のほうが県外、国外に出ているので日本酒の状況現状をよく把握されている。酒販店はもっともっと様々なことを知らなければならない、そう思いました。 この日は暴風の中飲みに来たみたいになってしまいましたが本当にためになるお話しができたと思います。 ありがとうございます。 (翌日に続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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