富士の麓便り

散歩の途中、
道路の脇で羽をばたつかせている
アカゲラを発見した。
そのまま飛び立たないかとしばらく見守っていたが、
足を骨折しているのか、歩くことも立つこともできない。

どうしよう・・
このままでは車にひかれてしまうだろうし、
猫や犬にやられてしまうだろう。
連れて帰りその手の施設に保護してもらった方がいいのかしら。

でもそんなことしていいのか・・
このままここで死んでゆくのも自然の摂理かもしれない・・
どうしよう。

悩んだあげくやっぱり生きれる可能性が多い方を、と思って
拾い上げ、連れて帰ることにした。
帽子の中に入れると巣に似ているのかおとなしくなった。
ゆっくりまばたきするつぶらな瞳がかわいい。
ディズニーのキャラクターみたいだ。
まだ子どもなのか、くちばしを物欲しげに開ける。

つれあいが庭中を走り回って虫を探す。
丸太の中の虫を見つけ、
アカゲラに食べさせようとしたがちっとも食べない。

食事をさせるのはあきらめて近くの施設に車で連れていった。
職員は最初困った顔をしていたが、
足が動かないとわかって引き取ってくれた。
小鳥も責任もバトンタッチできてホッとした。

でもこれでよかったのか・・
悪かったのか・・