|
カテゴリ:インクテスト
平成20年5月3日に油性ボールペンの耐光テストを始めた。使ったのは手持ちのボールペンばかりで、カランダッシュ、フィッシャー、ウォーターマン、クロス、ステッドラー、ロットリング、LAMYといった外国製のリフィルと、パイロット、三菱、トンボ、ゼブラといった日本を代表するメーカーのリフィルを使った。
とにかく手元にあった物を片っ端から使ったので、順番もバラバラで見にくいが、約4ヶ月間日光の当たる窓に貼り付けてみた。紙はロディアA4ノートを使用。 左から2番目のウォーターマン(黒)は、ものすごく薄くなってしまった。カランダッシュとパーカーは同程度の退色が見られる。カランダッシュの書き味は気に入っているのだが、光には弱そうだ。 フィッシャーのPRリフィルははっきり残っていた。このあたりはさすがである。ジェットストリームは黒赤ともにしっかり残っていた。三菱S-7Sリフィルは意外とはっきり残っていたが三菱SAー70Nリフィルの方は退色している。同じメーカーでも差が出ていておもしろい。 トンボ、ラミー、パイロットは同程度の退色。ロットリングとステッドラーは共に4Cタイプだが、三菱S-7Sリフィルと同じくらい残っていた。クロスは4Cタイプで写真の物は黒なのだが、黒が完全に飛んでしまい、青い成分のみが残っている。 三菱パワータンク黒は今回のテストでフィッシャーと同じく一番はっきり残っていた。また、赤ではロットリング、ステッドラーが健闘している。 三菱のS-7Sとジェットストリームは青も意外とよく残る。逆にパワータンクの青は同じモデルの黒に比べて退色が目立った。おもしろいことに、家にあったKOREA97(おそらく韓国製)という100円ボールペンのリフィルはパワータンクやフィッシャーに負けないくらいはっきり残っている。たまたま電話の横に転がっていた物を使ってみたのだが、韓国製は侮れない。 総じて、青や赤のような色は退色が大きくなってしまう。耐光性を考えると黒がいいようだ。その黒の中でもフィッシャーやパワータンクのような加圧式の物がしっかりしているし、ジェットストリームも耐光性がある。三菱のボールペンは耐光性があるものが多い。 実用上は書いた物が常時、光にさらされることなどほとんどない。どちらかというと紙のpHの影響が大きいだろうし、中性紙を使っていれば問題ないと思う。10年、20年と時間が経てば少しは影響が出てくるかもしれない。どうしても残したい記録は水性顔料、またはゲルインク(顔料)で書いた方が耐久性が高そうである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[インクテスト] カテゴリの最新記事
|