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カテゴリ:過去 実家に戻ってから
成人式のお知らせは二通来た。
当時住んでいた市からと故郷の中学校から。 私は故郷で成人式を迎えることにした。 前日から帰省していると祖母が赤飯を炊いてきた。 うんざりだった。 一人暮らしのアパートに帰りたくなった。 でもそんな勇気はなかった。 成人式当日 髪のセットは父方の叔母が 着付は母方の叔母が メークは母の知人が やりたいと言うのではしごして歩いた。 私はただの着せ替え人形のように何も言わなかった。 みんながそれぞれ好きなように彩っていった。 父は同級生の家から頼まれたお寿司をずっと握っていた。 近所のおばさんが父と私の写真を撮ってくれた。 照れてしまったのか下を向いて寿司を握る父と 緊張して固い表情の私がカウンターを隔てて写っていた。 イイコだった私を知っている中学の同級生達に会うのが怖かった。 式が終わった時男子に煙草をもらって吸った。 彼は驚いた顔をしたが、すぐに笑顔で煙草をくれた。 私が思っているほど私の変化に戸惑っている人はいなかった。 自意識過剰だったなと肩の力が抜けた。 成人式の日 イイコちゃんだった学生時代の私にバイバイできた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年01月17日 13時40分26秒
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