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テーマ:お勧めの本(7406)
カテゴリ:読書
何者かに殺され、幽霊となった投資会社の若きオーナー掛井純一。
記憶を失った彼は、自らの死の真相を探りはじめる。 やがて、彼は自分の周囲に張り巡らされていた 黒い罠の存在を知る。 すべての謎が解けた時、あまりにも切ない 究極の選択が待ち受けていた。 出版社/著者からの内容紹介 内容投資会社のオーナー掛井純一は、 何者かに殺され、幽霊となって甦った。 死の直前の二年分の記憶を失っていた彼は、 真相を探るため、ある新作映画への 不可解な金の流れを追いはじめる。 映画界の巨匠と敏腕プロデューサー、 彼らを裏で操る謎の男たち。 そして、一目で魅せられた女優との意外な過去。 複雑に交錯する線が一本につながった時、 死者の「生」を賭けた、究極の選択が待っていた―。 (「BOOK」データベースより) 図書館に石田衣良の新作を受け取りにいった時、 ふと手にとって、これも借りてしまった。 石田衣良の本は多分殆ど読破しているから、 これも読んだはずだと思いながら、 とりあえず借りて持ち帰った。 やっぱり、読んだことがあった本だった。 でも、内容はうろ覚えでエンディングに記憶がなく、 最後が知りたくてどんどん読み進む。 文章からある程度推定できたが、 待っていたのは、あまりにも悲しい謎解き。 この主人公は、大金持ちではあるが、 親に捨てられ、回りとも上手く人間関係がつくれず、 若くして殺されてしまうのである。 なんて悲しい・・・ なんてったって、死後の幽霊として最初から登場。 ずっと、幽霊の主人公なのである。 なぜ、どうして、自分が殺されねばならなかったのか? それを探っていく過程で、嫌なこと悲しいこと、 知らなくてもよかったこと等、数々知らされる。 ただ、マイナーなことだけではない。 まだ未熟な生きていた頃に比べ、 幽霊になってから、彼は精神的にグングン成長し、 生きていた時の自分を客観的に観察し、 回りの人々の表裏を冷静に判断できる落ち着き、 そして何よりも心から人を愛するようになる。 そして、最後の大きな裏切りと失意の中でも、 彼は最終的に深い愛情に満ちた行動をとる。 もし、生きて同じことが起こるのを目の前にして、 彼のみならず、我々はその選択をするかどうか? 悲しいことではあるが、死後の存在であるからこそ、 その思い、その行動、その力、が倍増したのかもしれぬ。 もちろん、これは、小説。 彼のように殺されるのはもとより、 病気や事故で死ぬのは仕方ないが、 どんなに苦しくても、どんなに情けなくても、 何とか生きていって、幸せになるために いっぱいもがいていくもんじゃないかな? 昨年来、精神的に非常に落ち込み、 生きるということ、命ということ、死ということ、 さまざま考える日々であった。 この度、ふとこの本を手にしたのも、 やっぱり何かのご縁なのかな? とりあえず、殺されて幽霊になるのはパス。 今のところ、死んでもこんな風に 私を見守ってくれる人がいてくれる、と ものすごいプラス思考でいくことにする! (霊、怖くないのよ、いっぱい守護霊、来て欲しいわぁ!) 「エンジェル」石田衣良 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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