カテゴリ:アニメ・漫画
先日、重野なおきさんの「殺っちゃえ!! 宇喜多さん」を取り上げるにあたり続巻が出ているか確かめようとAmazonを覗いた際、同じ作者さんの「雑兵めし物語」という漫画の帯文句にがふと目に留まった。
“腹が減っては戦に出向く!? 天下取りより今日のメシ!! 戦国の世を食べて生き抜け!” 早速既刊2冊をKindle版で購入して読んで見たところ、これがすこぶる面白く、雑兵の過酷な食生活を含めた生き様がゆる~いタッチで描かれているうえ所々に淡い恋愛要素もあって、どハマリしてしまった。 主人公は信濃国・小笠原長時軍の雑兵・作兵衛。 天下の事などどうでもよく、立身出世を目指すでもない、今日明日の飯の事だけを考えて生きる雑兵の作兵衛は料理好きの25歳。13年前に両親を敵方に殺され、飯目当てで雑兵となって何とか生き延びてきた。弟分の豆助も山に捨てられていたという。二人は天文17年(1548年)の塩尻峠の戦い(武田信玄の信濃攻略の一環)に参加して逃げている途中で、武田軍に家族を殺されて逃げていた武家の娘・つると出会う。諏訪の田中家の姫・つるは才女として有名でありながらドジで不器用で食い意地が張ってる変な姫と言われていた。お腹がすかせたつるに味噌汁(落武者の死骸から、里芋の茎を味噌汁で煮詰めて乾かして作った縄を奪い、それを刻んで煮て戻したもの)を振る舞う作兵衛。家も身寄りもなくなったつるを村の寺に預けようと連れ帰るも、寺は夜盗に燃やされていた。 他に置いてくれそうな所は…と思案する作兵衛に、つるは作兵衛の家に使用人として置いて欲しいと言い出した。こうして雑兵と落ちぶれ姫との共同生活が始まったが――。 つるちゃんは零落しても食べ物さえあれば幸せという素直で明るい、ちょっと天然な15歳の女の子。美人なのだがとにかくよく食べ、隙あれば何でも食べようとする。 今日を生きるのが精一杯という底辺暮らしの作兵衛だったが、つるちゃんと暮らすようになってからは、自分の作った料理を美味しそうに食べてくれ、家に帰ると「おかえり」と迎えてくれる存在が出来た事に幸せを感じるようになる。しかしつるちゃんとの生活を幸せだと思いながらも、つるちゃんには元の裕福な生活に戻って幸せに暮らして欲しいという思いもある。 作兵衛がとにかく格好いいうえ、つるちゃんも可愛いくて、過酷な暮らしながら何だか二人とも幸せそうで、絵柄の好き嫌いはありそうだが非常に面白い作品だと思う。特に二人が互いを想い合っている描写が好きだ。 「鬼滅の刃」の蛇柱・伊黒小芭内さんといい、この作品の作兵衛といい、よく食べる女性に惹かれる男性が好きなのかもしれない…。 とはいっても両作品ともそこまで恋愛メインの話ではないので、恋愛モノが苦手の私でも胸がほわ~んとする程度の恋話なので、そこは安心して読める。 ホント、歴史に興味のある方、特に戦国時代に興味のある方にはおすすめの漫画だ。いつ3巻が出るのだろう、今から楽しみ♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.25 08:46:21
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