The B-52's Universe: The Essential Guide to the World's Greatest Party Band
02年2月に発売された「The B-52's Universe: The Essential Guide to the World's Greatest Party Band」は、今のところThe B-52's 唯一の公認ファンブックである。 232Pの全頁がカラーという豪華版で、The B-52'sの歴史やディスコグラフィがかなり詳細に紹介されているうえ貴重な写真も数多く、ファン感涙、お宝必至のファンブックなのだ。 でもって結構デカい。煙草と比較すると… 著者はThe B-52'sのファンクラブを運営されている方だそうで、実に丁寧に彼等の歴史が綴られていてバンドに対する愛情がひしひしと伝わってくる。とはいっても勿論全てが英文なので、大して読んではいないのだけれど(というか読めない)… 写真付でその年の出来事などを紹介 ギグの日程(いつどこで誰と)も全て紹介 詳細なディスコグラフィ 79年にThe B-52'sが初来日することになった際に、ギターのリッキー・ウィルソン(Ricky wilson)がそのバンド名ゆえに心配した話や、同じくリッキーの病についての話(彼は85年10月、AIDSにより32歳で他界)など興味深い話も多い。 80年秋の全米ツアーでB-52'sと1ヶ月間一緒に回ったPlastics(プラスティックス)の立花ハジメさんが以前インタビューで、「とにかくリッキーはたくさんギターを用意しているんですよ。最初はなんでそんなに必要なのか意味が分からなかったんですが、彼のギターって変則チューニングなので、曲によってキーが変わるんですね。それで何本も持っているんだ、って気づいて…」(Amazon. Deep Diveより)と発言していたが、そんなリッキーのギター・チューニングの古いメモ書きも載っている。?があったりするので、スタッフさんか誰かの覚書と思われる(リッキーの字とも違うような…)。 PLANET CLAIRE (Planet Claire) BASS ?? EA STROBE LIGHT (Strobe Light) WHITE DAD BB BIRD (Big Bird) BLACK YELLOW D#AC# BD# 52 GIRLS (52 Girls) BLACK EAD BB WHAMMY (Whammy Kiss) WHITE DAD BB DANCE (Dance This Mess Around) BLUE CF FF IDAHO (Private Idaho) BLACK EBD BB LOBSTER (Rock Lobster) BLUE CF FF PARTY (Party Out of Bounds) WHITE BLACK BAD G#C#()内の正式なタイトルは私が付け足したもので、まだ他にも何曲か書かれているが省略した。 彼はいつもギターの弦を5本もしくは4本で弾いていた。高音と低音をはっきり分けることにより、ギターとベースを兼ねていたのだ。 あとヴォーカル兼キーボード担当、ケイト・ピアソン(Kate Pierson)のキーボード・セッティングのメモ書きも載っている。 全曲、メンバー自身がそれぞれ語っているのもこれまた興味深かったが、リッキーによるコメントはデビューアルバム「The B-52's(警告!THE B-52'S来襲)」に収録されている“Downtown”の1曲のみだった。どうやら5分で書きとめた曲らしい…。 89年にリリースして全米4位の大ヒットを記録した5thアルバム「Cosmic Thing」収録の“Deadbeat Club”は彼等の故郷、ジョージア州アセンズでの思い出を歌ったものだが、リッキー亡き後ドラムスからギターに転向したキース・ストリックランド(Keith Strickland)のコメントにはしんみり 二人は学生時代からの友人で、リッキーがHIVに感染したと分かった際に唯一打ち明けたメンバーがキースだった。彼等はジョージア大学を出てバス会社に就職したが、その職場の写真もこの本にチラッと載っている。 他にもまだまだ御紹介したい内容はたくさんあるのだが、それはまた次の機会にということで。 ちなみにこのファンブック、当初の販売価格はUSA $49.95(日本円で4,100円ぐらい)だったが、今日現在米国Amazon.では中古で$125.00(約10,300円)~$499.99(約41,000円)、日本のAmazon.だと同じく中古で19,582円~24,584円で出品されている。ちょっと前に見た時は新品で20~30万円という、腰が抜けそうなぼったくり値が付いていた。Σ(゚Д゚)スゲェ!!