テーマ:障害児と生きる日常(4429)
カテゴリ:子育て日記
えー結論から言いますと生きてます。なんとかかんとか助かってます。ありがとうございます。それだけです。今は・・・。結局会社は11日間休みました。入社してこんなに長く休んだのは新婚旅行依頼だと思います。
3回の心拍停止からその後、今週の月曜日から積極的な治療に移れるかと思ってました。事実主治医からはだいぶ容態も安定してきたので月曜日からは治療も変わるかもって言われていましたがフタをあけてみると想像以上に脳へのダメージが広がっており、CTの結果も脳浮腫が収まっていない。体へのダメージも想像以上で今週の前半はみるみる調子が悪くなっていきました。薬は最大9種類。肺に溜まった水を抜くため管を入れたり、尿が排出できないため管を入れたり、3歳児には過酷な状況が続くことになったのです。 どちらに転ぶか分からない状態が続きました。鈴スペと妻は出来るだけそばに付いて息子を励ましました。本当は集中治療室なので長時間中には入れないのですが、小さな子供なのでという理由で昼夜を問わず付き添いが可能でした。 ただし、これは付き添う側にも過酷な状況だったのです。集中治療室なので当然緊急性のある患者や手術直後の患者が入ってきます。夜中に付き添っていると、患者さんのうめき声や医者のの家族への状況説明(その時は手の施しようが無い旨を伝えてました)や死亡して室を出て行く方。酷い時には両サイドが手術直後の患者さんで一晩中ドタバタしているなかで息子に付き添いをしていました。医療現場の凄まじさは普段体験していない人にとっては、想像以上のストレスとなっていました。事実この一週間は本当にいろんな意味で肉体よりも精神的に疲れた感じかな。 ちなみに夜付き添う場合でも仮眠できるような部屋はありません。集中治療室を出たところの廊下にある長いすに寝てくださいとの事で妻と交代で一晩、一晩過ごしました。当然その廊下でも患者の家族への説明があったりして、落ち着いて寝ては居られませんでしたけど・・・ そんな状態がこの1週間続きましたが、ようやく昨日あたりから容態が落ち着き始めて徐々に薬の量も減ってきました。もちろん入院前と同じとは行きませんが命にかかわる状態は脱したと考えています。鈴スペも月曜日からは働きに出ようと思ってます。 ご心配をおかけしましたが鈴スペ家では今そこにある危機を脱出し、これからどう息子と生きていくかを模索中です。おそらく人工呼吸器とともに退院が濃厚なのですが、正直細かいことはあとでまずは無事集中治療室を脱出しそして一般病棟から我が家へ。その道のりはまだまだ長いですが一筋の光は見えてきました。 ここからは付き添い中に感じた色々な事なのですが・・・ 入院していたのは赤いプラスのマークでおなじみのところなんですが、同じ看板を掲げていながら病院ごとの独立採算制とは知りませんでした。和歌山市では大きな病院というとここともう一つしかありません。まあそれに順ずるクラスの病院もいくつかあるのですが。 まずはここで付き添いをすると一番初めに不満に思うのは駐車場代です。駐車場が少なく高いため、みんな周りに路上駐車して、そして駐車禁止で捕まってます。鈴スペも初日に車で行ったのですが言われたのは「外来患者さんと入院患者本人以外は駐車料金をもらってます」。集中治療室に入っている3歳児がどうやって車を運転するのか教えてほしいですわ。次の日から鈴スペ家は移動手段はチャリンコになりました。ちなみに遠方からこの病院に通っている方はなんと近くの駐車場を月極で借りているそうです。さらにちなみに言うとこの病院は立替を行っていて駐車場を広げることなく、立派な中庭を造っています。患者やその家族のクレームの中で一番多いのがこの駐車場問題なのですがまったくその言葉に耳を傾けないこの病院の本質がここで見えてきます。 二つ目は集中治療室で付き添いたくても出来ないことです。夜寝るところは長いすをベッド代わりにするくらいしかありません。あとは入院病棟の病室を金で買い取ってそこを待機場所にするかです。しかしその金額は大変大きく、その金額を出せば結構よいホテルに宿泊できるくらいのレベル。この一週間看護士長からは「なんでも困ったことがあったら言って下さいね」って言われてお願いした件はすべて断られました。患者やその家族に対するケアがまったく関心が無いと考えてしまいます。 三つ目は基本作業の標準化が出来ていない事。看護士によってその対応に大きなばらつきがあります。これはどの職場でもありますが、基本ルールが現場リーダーレベルで守られていなかったり(免疫が落ちている人に対してマスクや手袋、ポリエプロンをせずに患者から患者をわたり歩くような行為)、患者の情報がきちんと主治医に伝わっていなかったり。クレーマーにはなりたくないのですが、そこまで言わないとある一定レベルの看護が受けれないのであれば言わないと。なにせこっちは子供の命がかかってますから。病院側からどう思われようが構わないのです。が・・・こちらから訴えたのは患者に対するときは基本ルールを守ってよってしごく当たり前な事しか無いのです。特別な対応や治療をお願いしたことはありません。 まあ愚痴っぽくなりました。 言ってしまえば鈴スペたちが集中治療室に長時間居ること自体がイレギュラーなんですよね。それ自体を許しているということは基本ルールを守ろうとしない体質がそこにあるのかも知れません。ただそのおかげで家族がすぎに異変を感じ2回目の心肺停止から生き返ったのですが・・・。ある意味「面会時間はきちっと守ってください」と厳しくいわれる病院の方がすべてにおいて安心なのかも知れませんね。 患者に対する扱いは看護士個人の資質、組織の体質、病院の本質など色々絡み合って決まっていくものですが、現場でがんばっている看護士に言わせるとやはり人手不足や過酷な労働条件、そして安月給とその価値に見合ったものが何一つ無いんです。もちろん上記に書いたことはごく一部で患者やその家族まできちんと気を配って丁寧なケアをしてくれる看護士さんもいらっしゃいます。いつもお世話になっている小児科外来の看護士さんはお見舞いに来てくれて無事復活したことを涙ながらに喜んでくれました。こういった本気で頑張っている人たちにもっと自分の仕事への価値、それに見合った報酬が必要なのではないでしょうか?それが患者とその家族の安心に繋がっていくと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 26, 2011 06:33:14 PM
コメント(0) | コメントを書く
[子育て日記] カテゴリの最新記事
|
|