テーマ:パピーウォーカー日記(345)
カテゴリ:ユナ日記
昨年の9月 1年2ヶ月我が家で一緒に暮らしたユナが 盲導犬協会に帰って行きました。 ユナは 盲導犬適性検査に合格し 訓練を受け 盲導犬への道を歩き始めました。 あれから半年。 いよいよ、ユナの訓練を見学させていただける日が来ました。 ユナを手放してから、 ずっとずっとこの日が来るのを楽しみにしていました。 きっと、立派になったユナを見て 感激して 心が満たされて帰ってくるんだろうなぁと ずっとそう思っていました。 でも、 実際の自分の感情は 全然違うものでした。 切なくて切なくて… 正直なところ 委託終了式の日に、 ユナとお別れした時の 数十倍のダメージがありました。 こんな気持ちになっている自分に 自分が一番びっくりしています。 あの日は、 ユナの名前をいっぱい呼んで ユナをたくさん抱きしめて 「行ってらっしゃい」の気持ちでのお別れでした。 もちろん、 とっても悲しかったけれど パピーウォーキングをやり遂げた達成感 ユナを無事にお返しできた安堵感 そんなホッとする気持ちもあり たとえて言うなら 卒業式を終えた時のような お別れはとても悲しいけれど どこかすがすがしい気持ちでいられるような そんな感情でした。 でも、今回は なぜかとても悲しいのです。 悲しくて 涙ばっかり出てきてしまうのです。 帰り際、訓練士の方に 「1年間、ありがとうございました。」 と言われました。 その時、 もうユナは、うちのわんこじゃないんだなぁって。 もう、私には何にもしてあげられる事はないんだなぁって。 ユナは、盲導犬になるんだなぁって。 ユナが盲導犬になれるようにと願って たくさんたくさんかわいがって育ててきたのに 本当に盲導犬になったら もう会えなくなってしまうんだなぁと思うと とても悲しくなりました。 初めからわかっていたことなのに。 「別れが辛い」って、本当はこんな感情だったのかと やっと分かったような気がしました。 うれしそうに犬舎に帰っていくユナの姿を ただただ遠くから見送ることしかできませんでした。 こんなに近くにいるのに 声をかけてあげることも 抱きしめてあげることもできなくて ユナは ずっとずっと遠いところを歩いているような気がしました。 夜になると ユナを抱きしめる夢を見ます。 夢なのに ほんとに涙が出てしまいす。 春になったら 我が家にはまたパピーがやって来ます。 今は、こんな気持ちを引きずって また新たにパピーウォーキングができるのかと 少し自信をなくしています。 こんなに凹んでいる自分に びっくりです。 ユナは、 これから卒業に向けて まだまだたくさんの訓練がまっています。 がんばって、ちゃんと卒業して 素敵なユーザーさんとであって いっぱいお仕事して いっぱいかわいがってもらえるといいなぁ。 お仕事が終わった10年後 また「ただいま!!」って しっぽを振って帰ってきてね。 ユナのぼろぼろおもちゃ ずっととっておくからね。 ずっとずっと待ってるからね。 ユナが、立派な盲導犬になれますように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|