テーマ:☆詩を書きましょう☆(8465)
カテゴリ:詩
ショパンの夜想曲 20番 霧雨に髪が濡れる 水溜りに映る光に 淡く照らされた夜道を 濡れながら小走りに走っていく
階段を上って襖を開ける 声をかけても 冷たい後ろ姿を見せたまま 黙って本を読み続ける人
ショパンの夜想曲が 隣の窓から流れてくる 虚しさが翼を広げ 切なさが胸を駆け巡る 物悲しいメロディーが 悲しみの滴を体の中に沁み込ませる
やがて そのメロディーに溢れる甘美な囁きが 悲しみに覆われた心を溶かし 報いられない愛しい想いを 胸の中で温めようとする
その時 友人に促されこちらを振り向く彼 顔に浮かんだ歪んだ微笑み 羽ばたこうとして羽ばたけない小鳥のよう
ある任務を帯びた彼は恋愛ご法度だった
ショパンの夜想曲はいつまでも 私の耳の中で鳴ったままである
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Last updated
2012.11.21 01:32:32
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