テーマ:政治・社会問題(3036)
カテゴリ:政治・社会
朝日新聞の「天声人語」のようなコラム欄がしんぶん赤旗にもあります。「潮流」というのですが、7月14日付の「潮流」が面白かったので紹介したいと思います。
★ ★ ★ ★ ★ 夏のある日のこと。甚平を着た男が友人を訪ねると、好物の餅をめぐって意地の張り合いになり、箱に入った餅を全部食べるはめに…。上方落語の演目「蛇含草(じゃがんそう)」です▼蛇含草とは、うわばみ(大蛇)が人間を丸のみにした際に、なめると腹の張りが治まるといわれる薬草。餅を食べ過ぎた男がそれを友人からもらったことを思い出し、口に入れてみたら…。人間が溶けて餅が甚平を着ていたというオチです▼売り言葉に買い言葉の末の笑い話ですが、こちらはそれで済みません。軍事的な挑発を互いにくり返 している米国と北朝鮮です。国連安保理の新たな制裁に反発した北朝鮮は、グアム島周辺への包囲射撃を検討していると表明しました▼一方、トランプ米大統領は「北朝鮮は炎と激しい怒りに直面することになるだろう」「彼(金正恩(キムジョンウン))がグアムに何かしたら、誰も見たことのないようなことが北朝鮮で起きる」。軍事力を背景にした危険な脅し合いが続いています▼「現在の緊迫した状況では、解釈を誤れば偶発的な戦争につながるおそれがある」。BBCニュースが伝えています。朝鮮半島での戦争は誰の得にもならないとしながらも、今もし北朝鮮に停電が起きたら、それを彼らは先制攻撃の一部と考えるかもしれない、と▼北朝鮮は「すでに我々の軍はアメリカ本土を目標に発射待機状態に入っている」と、さらに挑発しています。過激な舌戦の果ての軍事衝突を避け、犠牲と破滅を招かないためにも自制と対話しか道はありません。 今北朝鮮は「米の出方を見守る」と言って小康状態ですが、過激な舌戦が衝動にかられ、世界を破滅に導きかねない勢いでしたので油断はできません。世界の良識が彼らの過激性を鎮められるとよいのですが…。いや、そうしないといけないでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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