カテゴリ:投資について
松井証券のHPの解説によれば、「東証の売買高のおよそ3割が証券会社の自己売買部門」だそうです。東証売買高の約3割というのは凄いですね。証券会社の自己売買部門は特殊な参加者ではなく、日本の株式市場のメインプレイヤーのようです。 機関投資家が主に長期投資戦略(短期買売が中心のファンドもなかにはあると思いますが)をとっているのとは異なり、証券会社の自己売買部門は短期投資が中心らしい。ジエイコム株の誤発注の際に、大手や外資の自己売買部門がジエイコム株を大量に買い付けていたことからわかるように、短期的な利益が取れるなら、IPOだろうが、新興小型株だろうが、なんでも売買するようです。 ちなみにジエイコムを大量に買ったのはUBS、日興コーディアルグループ、モルガン・スタンレー・ジャパン、リーマン・ブラザーズ証券グループ、クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券、野村証券等などです。外資や大手もみんなけっこう地道な方法で稼いでいるんですね。 証券監視委員会のHPによると証券会社の検査において自己売買部門と委託売買部門の分離は当然遵守しないといけないらしい。昔の証券会社は自己売買と委託売買を分離(ファイアーウオール)しないで顧客に不利な買売をすることもあったらしい。 同じ証券会社の中で、企業のレーティングをしたり、自己売買をしたり、委託売買したり、公募売り出しの仲介をしたりすると、当然部門間の情報を分離することが重要になると思います。証券会社において部門間の情報遮断はどの程度守られているんでしょうか? 公募などの情報をあらかじめ知っておいて、自己売買部門が買売したりすれば当然インサーダー取引になるでしょう。でも証券会社のレーティングなんかはどうなんでしょうかね?証券会社の自己判断によるレーティング情報は企業のインサイダー情報とはまた少し違いますし。あらかじめ知っていて売買しても証券取引法違反にはならないのかな?自社のレーティングを利用した自己売買で捕まった証券会社の自己売買担当者なんてあんまり聞いたことないですね。全くそういう話を聞かないのはファイアーウオールがザルなのか、あるいは非常に厳しく遵守されているのか? 証券会社の自己売買部門というのは、東証の売買高のおよそ3割を占める割にはその内情があまり知られていないですね。詳しい本やブログがあれば読んでみたいです。
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