PER、税金、減損会計
PERを計算する時は純利益を株数で割ってだします。ただ純利益というのは企業が減損処理をしたり、大幅損失による特別処理があったりすると影響をうけます。普通は、経常利益×0.6=純利益、ぐらいなんでしょうが減損処理をすると純利益が低下します。大きな赤字があると逆にしばらくは税金を払わなくて良いので、経常利益=純利益に近いような企業もあります。当期の業績予想を保有株の4社で比較してみましたが、下記の会社はみんな経常利益を純利益の割合が違います。ナイスクラップ 経常利益 7億 純利益 5.2億(74%) PER22 大新東 経常利益 31億 純利益 35億(113%)PER14クラフト 経常利益 21億 純利益 11億(52%) PER18ライフォート 経常利益 13億 純利益 5億(38%) PER20.6()は経常利益と純利益の比、PERは純利益からのPERナイスクラップや大新東は、経常利益に比べて純利益が高いです。これは大幅な赤字をだした年があって、その繰越金のために税金負担が減るからです。逆にクラフト、ライフォートは経常利益に比べて純利益が低いです。これは減損会計の影響と思われます。実質PERは何かを考える時に、純利益よりも経常利益で考えた方が良いと言われます。減損会計を行っている会社の場合はそう言われます。1年間だけ臨時に減損処理をした場合はそれで良いのではと思います。ただ単純にそうも言えないところもあります。クラフトのような会社は毎年のように減損処理をやらないといけません(買収した不採算の店を閉鎖する)。そうなると純利益で計算したPERが実質のPERに近いのかもしれません。大新東などはあまりに欠損金が大きかったので、あと7年は実質税金を払わないで良い状態です。そうなると経常利益=純利益という状態があと7年は続くことになります。うーん。こういう場合どう判断したら良いやら。何が本当のPERなのかというのは、真面目に考えると非常に難しい問題です。より現実的なPERを計算するのが株式投資の面白いとこだと思います。正確なPERは誰にもわからないので株式投資は難しいですね。