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カテゴリ:映画と原作
1991年というともろにソ連崩壊の年なんですけど、そんな激動の時代にレニングラードTVが作った映画『指輪物語』。何を思って制作したんでしょうねえ。ファンタジーから未来への指標を読み取ろうとしたんでしょうか!? 残念ながら第1部(『旅の仲間』)だけのようですが。
YouTubeで無料で観られるというニュースを発見してからはや2週間、スキマ時間に5分、10分と観ているのですが、ようやく前編の終わりぐらいまで来ました。 全部ロシア語なので、画面から読み解くしかありません。(←違いました。二度めに観て気づきました、英語字幕なら出ます! 4/30付記) (じつは、娘はロシア語がわかるのですが! 多忙な彼女は『ホビット』しか知らないし、大学の課題の教材にするには長すぎると言って、観てくれません! 何としても翻訳してほしいものですが・・・) とりあえず気づいた点を書き留めます; ロシアが舞台のホビット庄ですね。黒の乗り手たちが雪をけたてて走ります。フロドたちはみんなで橇に乗ってます。なんだか心温まるロシア民話。素朴な農民たちのいい感じが出ていて、それなりにホビット庄です(うん、まあね)。 ホビットたちおそろいのフリンジ付きブーツはいてる、と思ったら、それは毛の生えたホビットの足を表現しているのでした。 それにしても、いきなりメガネをかけた先生みたいなナレーターが出てきて、袋小路の炉端みたいな所で語り出すので、びっくりです。本編のややこしいアクションのところは、このナレーターがしゃべって飛ばす感じです。 ビルボの待ちに待った誕生祝いのシーンを見ると、メガネの若いホビットが居て、あとでフロド(ビルボが行ってしまった時は、水玉模様のスカーフの端っこで涙をぬぐっています)に同行している・・・まさか、サム? だって最後に袋小路のあるじとなったのはサムですから、昔話を語るナレーターになってもおかしくはない。でも、発想が新鮮すぎる・・・メガネのサム!? 追記;サムじゃなかったです。後日、パート2を見たら、ホビットたち一人一人紹介する場面があって、メガネはピピンでした! メガネのピピンもかなりびっくり! ちょっとあんまりだー!! ガンダルフは地味です(とんがり帽子がないし、ホビットにくらべてそれほど大きくない)けど、ガンダルフらしいいい顔でした。花火が学芸会のような手書きで悲しかったけど、仕方ないですね。 他にも、SFXとか無いですから貼り重ねたような画面やテクノカラーみたいな色づけが目立ちますが、一生懸命工夫してるんでしょうね。 柳じじいのシーンで樹木の精がモダンバレエみたいに踊ってました。で、唐突にものすごくでかい(トロルなみ)トム・ボンバディルが山高帽をかぶって登場。ガンダルフよりずっと巨大です。助け出されたホビットたちが、ぺこぺこしながら「スパシーバ、スパシーバ」と言ってるのが、唯一私が聞き取れたロシア語です。なんだか地主と農奴みたいでもあります。 ゴールドベリはそれなりにすごくよかったです。やっぱりありえないでかさでしたが、素朴な自然霊らしく、もやもやの髪の毛にキラキラをつけて、五月祭の女王みたい。 そして衝撃の、塚山の恐怖体験。再びモダンバレエっぽい踊りがあり、ピエロみたいな隈取りの演出があり、でも結構盛り上がって、結構こわいです。ロシア風牧歌的田舎のホビットたちの目から見た、異次元の妖怪って、こんな感じかもな、と思えます。 躍る小馬亭の雰囲気もよかったです。俳優さんたちみな、表情が豊かで端役の人も手を抜いていません。 バクシのアニメとも、ピーター・ジャクソンの映画とも、また違った『指輪物語』。いろんな人々の想像力をこんなふうにかきたてたのか、と思いながら見比べるのは、ほんとに面白いです。その時代、その人にしかイメージできない世界があるのですね。 早く続きを観なくては。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 10, 2021 11:47:21 PM
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