全て
| カテゴリ未分類
| 近ごろのファンタジー
| 絵本の読み聞かせ
| ちょっとなつかしのファンタジー
| おうちのまわりの四季
| これぞ名作!
| 映画と原作
| お気に入りコミックス・アニメ
| かるいノリで古典を
| 気になる絵本
| ファンタジックなSF
| Hannaの創作
| ファンタジックな音楽
カテゴリ:近ごろのファンタジー
期待外れ第3弾。異色で面白いとの評判を聞いていたので意気ごんで見た(ついでに原作も少し無料で読んでみた)『ダンジョン飯』(九井諒子)です。
つきぬけた変人の主人公ライオスを始めキャラクターは多彩、迷宮の描写や設定が細かくマニアック、迷宮深く潜るにつれて深まる謎と邪悪な気配、そして毎回の迷宮魔物料理。魅力がいっぱいの物語です。なんですけど・・・なぜか私は物足りなさを感じてしまいました。 原因の一つは私的なことで、もともと料理が好きでないので、はやりの飯テロ的作品としてはあまり楽しめない。料理シーンやレシピ解説が出てきたら飛ばして読んでしまうタイプ。食材ゲットと食べるシーンは楽しいけど。 でも『空挺ドラゴンズ』の龍は幻獣でもおいしそうなのに、ダンジョン飯の魔物料理は正直あまり感動しない、なぜでしょう。『空挺ドラゴンズ』の龍は幻獣だけど魔物じゃないから、かな… 『ダンジョン飯』の魔物は、魔物のわりにすごく現実の日常食材に似すぎていて、料理嫌いの私はセンシが丁寧に調理しているのを見て、あーめんどくさそう、とうんざりしてしまう。歩き茸をタテに切るか横に切るかも、なーんだ、ふつうの茸をおんなじじゃん、と思ってしまう。普通の茸と同じ断面の様子なら、なんで足が動いて歩くのか? 筋肉や神経は? いや魔物だから魔力で歩いてるというなら、魔力らしい神秘的な雰囲気が漂うとか(独特の香りはするそうだが)。神秘的であってもなくても、魔力で歩く茸を普通の茸なみに調理して食べるのは、マルシルじゃないけどやばすぎる気がします、いくらおいしくてもね。おいしさに負けて食べ続けたら魔物化しそう(しない、と言ってるけど)。 そういうふうに、設定がわりと理詰めなので、私はかえってつっこみたくなっちゃうのかも。 たとえばゴーレムの畑。センシが農業していて、生態系とか自給自足とかSDGsな感じですけど、説得力があるからこそ次々疑問がわきます。チルチャックも言ってましたが、光合成の光をどこから得ているのか? 迷宮自体の光源が謎ですが、これも魔法の光なのか、見たところ迷宮は真っ暗闇ではなくほのかに明るいですね。でも普通に光合成するキャベツやにんじんを育てるには暗すぎると思うのに、これも魔法のキャベツやにんじんなんでしょうか? あとゴーレム立ってたら、畑になってる背中から常に光が射さないと育たないだろうし、重力の問題もあります。野菜の芽はみんなゴーレムの頭の方へ伸び、根っこは足の方へ伸びてしまうのでは? それともゴーレムはずっと腹ばいで寝て暮らすのかなあ? 給水の時は普通に立ってたけど。 もし、迷宮内は魔力に満ちていて地上の自然法則とは違い、不思議や不思議ゴーレムの体から魔法の野菜が生えるのです、というだけの説明だったら、私はその方が、「おおさすが迷宮、すごいな!」と感動すると思うのですが・・・。 最後に、迷宮では死んでも蘇生可能なルールがあるのですが、それにしても妹がドラゴンの中で消化されたり、再生したけど魔物になったという危機に、脳天気すぎる主人公たちがちょっと引っかかります。もちろん毎回悲愴感漂っていたら物語としては面白くないかもしれないけど、なんかゲームをやってるような軽さが(ギャグやユーモアとは別の、絵空事みたいな軽さが)あるような気がします。 もっとも深い階層へ進むにつれてシリアス度は増していってるので、アニメ第三期は少し期待かな。いや、もっと気負わずゲームをやってるように楽しんで読め/観ればいいのかもしれませんが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 21, 2024 03:56:35 PM
コメント(0) | コメントを書く
[近ごろのファンタジー] カテゴリの最新記事
|