テーマ:政治について(20112)
カテゴリ:世界を見る切り口
クリスチャン・サイエンス・モニター紙の1月3日号に、
Notes from Toyota-Land: An American Engineer in Japan という新刊書の書評が出ていた。 『トヨタ国からの手記 米国人エンジニアの日本ノート』 とでも訳せるだろうか。 トヨタが、いかに旧態依然たる滅私奉公型社会をつくっているか、 という 一昔まえにもよくあった日本もの。 トヨタが世界最大の自動車メーカーになることで、 いよいよ虚実まぜこぜのトヨタ叩きがはじまるだろうな、 と予感させる一冊。 書評はここで読める: http://www.csmonitor.com/2006/0103/p14s01-bogn.htm これを読んでなるほどと思ったのが、 「なぜ社員が会社の(しばしば理不尽な)上司の言いなりにならざるをえないか」 についての分析。 ととのった研修制度がないために、 社員としてのびていくためには、 上司なり先輩なりの個別指導をあおぐ以外に成長の方法がないからだ、 と指摘している。 Because there were no formal training programs, many workers felt they had no choice but to curry the favor of supervisors who they hoped would act as their senpai, or mentors. たしかに、 米国企業とつきあっていると、 「だれそれは研修で1週間出社しません」 というたぐいの返答が日本企業に比べて多い。 われわれなど、 商社の営業は研修で身につくものではなく、 現場でしか学べない、 という考え方に染まりきっていて、 それはそれで事実だと思うのだが、 それが通用したのは、 わたしが入社したころのような「タコ部屋」的雰囲気で 理不尽つづきの指導をうけることに、 それなりの納得性があったからだ。 最近の若い人たちにはこれが通用しなくなってきていて、 じつは次の世代をどう育てていくかというのが、 重要なテーマになっている。 数年前から社内で叫んでいたのだが、 ようやく(わたしの声を聞いたからではなかろうが)、 役員レベルでも人材育成を社の重要課題として口にするようになってきた。 「明るく楽しく人を育て、人が育つ」 ようにするには、 どうすればいいのだろう。 タコ部屋的厳しさにも堪えられる強み、 を 次の世代に別の形でどう継承させていけばいいのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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