テーマ:政治について(20115)
カテゴリ:世界を見る切り口
ものごとにはタイミングというものがある。
天皇陛下は、出番をお間違えになったのではないか。 民主党の前原代表が、 「女系天皇」(泉用語では、「母系天皇」)に Yes を打ち出した。 自民党は、おそらく最終的に 母系天皇には No で臨むだろうとわたしは見ているのだが、 母系天皇に Yes か No かが、 政党間の政治イッシューのひとつとしてどんどん膨れ上がるだろう。 皇位継承方法が 政治イッシューになればなるほど、 皇室は意見を表明しにくくなる。 意見を表明すると、 結果として 特定の政党の見解を支持することになるからだ。 しかし、これまたわたしの見るところ、 大騒ぎのすえで、 けっきょく皇室が見解を出して決着するだろう。 おそらく、 旧宮家のうち、どの宮家を復活させるかについて 天皇陛下が うむを言わせぬ裁断をおくだしになることになろう。 旧宮家の「すべて」を復活させることに、ある問題があり、 かつ 旧宮家の選別をするなどということが宮内庁官僚には手がつけられないので、 この選択肢をはなから排除したのが 例の井戸端会議(宮内庁官僚のロボット)の答申。 そりゃそうさ。 官僚には決められないさ。 皇室が決めるしかないのである。 最初に皇室が賢者をあつめて会議をひらき、 皇室+賢者一丸の皇室典範改定案をつくり、 一気に正面突破しておれば、 政治イッシューにはならなかったろうに。 ボタンの掛け違いで、 これから皇室は否応なく、 政党間の見解の対立の嵐のなかに入っていかざるをえない。 天皇陛下は、 だいじなところでタイミングを逸してしまわれたのではないか。 皇位継承方法の論議は、 はやく皇室が主体的に終止符を打たないと、 ソフトランディングがむずかしくなる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[世界を見る切り口] カテゴリの最新記事
|
|