テーマ:政治について(20122)
カテゴリ:世界を見る切り口
「地球温暖化への無策」批判への対抗および農民票の獲得という一石二鳥をねらって、
トウモロコシを原料にした自動車燃料用アルコール(バイオエタノール)に、ブッシュ政権が潤沢な補助金を与えたおかげで、 トウモロコシの需要が高まり値段が急騰したのは、よく知られていることだが、 同じブッシュ政権が 「雑草からバイオエタノールを製造する技術」 の開発にも莫大な補助金を出していることは、日本ではあまり報道されていないのではないか。 デュポン社がこの開発に携わっていてブッシュ大統領と蜜月的「いい仲」だ、という報道記事を切り抜いてあったのだが、どこにしまい込んだか見つからない。 最近の日経に相次いでうれしい記事があった。 3月28日12面には、三井造船が岡山県庁と共同で「稲わらやもみ殻などをつかってバイオエタノールを生産する実証実験」を4月から共同で始めるという記事。 岡山県北部地域で生産に最も適した作物を調べて、生産効率や採算性を検証していくのだと。 私企業と地方自治体という組合せが新鮮だ。 3月30日17面には、 ≪地球環境産業技術研究機構(RITE)と本田技術研究所は、木くずや雑草などに含まれる繊維の全成分を短時間でエタノールに変える技術を開発した。 遺伝子改変した微生物を使う。≫ という記事。 ≪研究グループは、土や家庭内などに普通に生息する「コリネ菌」の遺伝子を組み換え、セルロースなど植物繊維を分解してできるすべての糖をエサにエタノールをつくるように改良した。≫ これは画期的だ。 しかし、強力なコリネ菌を野に放つと、木造家屋が気がついたらボロボロとアルコール化しちゃった、ということにならないか……。 どうも、そういうことではないらしく、その先を読むと、 ≪雑草や木くずなどを集め、そこに含まれる繊維セルロースを酸や酵素で分解して糖をつくり、反応タンクでコリネ菌を混ぜればエタノールができる。≫ 選り好みせず、すべての糖を食べてくれることで、大幅な効率アップになるのだという。 この分野の技術、ぼくは都知事選の1000倍くらい注目している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Apr 4, 2007 08:25:41 AM
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