カテゴリ:ぼくの食堂
4年ぶりに香港に来ています。
街を歩くと、においが香港なのですね。なつかしくなる。 うまく形容できなくてすみません。 砂ぼこりや料理店からの煙やいろんなものが、その街なりに混じりあって、東京でも台北でもないものになる。 旅のたのしみは、においからはじまるのではないかと。 洋書を読むたのしみが、紙とインクのにおいを確かめることからはじまるように。 で、夕飯は Hunan Garden Restaurant (洞庭樓) にいたしました。 ちょっと変わったものが食べたくなったとき、ときどき行ったところ。湖南料理の店です。 商社マン的分類としては、メーカーの人を連れて行っても(値段的にも)失敗のないお店。 日本でなかなか食べられない「鳩」がぼくは大好きで、 だから 「お茶の葉で燻製してローストした鳩のぶつ切り」(“和平香燻乳鴿”)をまず注文したのであります。 好物なので、「おかしら」を手にとると小さな脳みそまでちゃんといただきます。 ふつうの日本人は手をつけない部分ですが、もったいないですね。 鱈のような白身魚を蒸したのに、クリスピーなピーナッツ味噌を厚めに乗っけた“洞庭豆酥鮮魚”も、味わいつつゆっくりいただきました。 「ピーナッツ味噌」といっても、味噌味噌していなくて、 細かく刻まれたピーナッツ(と思いますが、ちがう豆かも……)が、 さくさくほろりとくずれる。 白身魚のジューシーほろりと、ピーナッツのさくさくほろりが、いい相性です。 ほかにも4品、定番料理を注文しましたが、その辺は省略し、 〆めの炒飯の上品さにふれておきましょう。 具は、 卵白だけをふんわり固めたものと、 貝柱をほぐしたのと、 緑野菜の芯のところだけを細かい四角に切ったのと、 その3種類だけ。 シンプル。 塩味だけの、うっすら仕上げ。 貝柱の旨みを確かめながら食べる。 満足しつつも、後半は 卓上のインゲン炒めの味つけの塩漬け菜っ葉をちょっと加えてみました。 そこはかとないもの足りなさが後をひく炒飯でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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