日本の知識人有志が『ワシントン･ポスト』に掲載させた「慰安婦」意見広告に対して、
「問題が沈静化しようとしているところだったのに“寝た子を起こす”愚行だ」
などと論難する向きがあるらしい。
あまりと言えば、あんまりだ。
ぼくは、自分がやりたくてもできないことをやっていただけて、知識人有志の意気にとても感謝している。
意見広告の内容は、そもそも本来は米国人記者が自分で調べて書いて（広告としてではなく）新聞記事として掲載させるべき事柄ばかりだ。
怠慢のかたまりの米国人記者集団に広告料のツケを回してやりたい。
戦後日本に米軍が慰安施設を作らしめたことに意見広告が言及したことを「米国人の感情を逆なでする」という向きがあるが、
米軍による慰安施設のことは、かの『ニューヨーク・タイムズ』のオーニシ記者だって自社記事のなかで言及している。
奴ら自身も記事に書くことを我らが書いて何の差し障りがあるか。
欧米人に訴えるとすれば、行き着くところはやはり聖書だと思うのだ。
「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」
という、ヨハネによる福音書第８章７節に思い至るためのダメ押しの指摘が、米軍の命令による慰安施設の話である。
だから、慰安婦の実態を明らかにした上で、同等の施設設置を米軍も企図したことを最後に指摘するのは、論理構成としてよくできている。
じつはこの件で、リンク先の「パウエル★Moi」さんとブログ上のやりとりをした。
パウエルさんの指摘もなかなかポイントをついているのだが、
「マウンドにようやく立たせてもらえた投手」に対する要求としては余りに高度すぎるのではないかと思える。
（↓ ぼくの書き込みとパウエルさんのやり取り２往復つき）
http://plaza.rakuten.co.jp/moikka/diary/200706210000/
（↓ そのあと、パウエルさんによる再論）
http://plaza.rakuten.co.jp/moikka/diary/200706230000/
リベラリスト@