『美術手帖』 の4月号が、すてきです。
表紙は、
明日花キララ さん。
女性の顔を写真でみると
さいしょから死んでいる女性と
眺めているとやがて死んでゆく女性と
いつまで眺めても生きている女性がいますが
彼女は、どこまでもいきいきしている。
だから、篠山紀信さんが、さいきん写真集を出した。
『美術手帖』 4月号は篠山紀信さんを アートの切り口でCTスキャンしてしまう。
わたしの好きなアブナいアーティストの会田誠さん や
国際的に著名な写真家の杉本博司さん との対談も加えて
「篠山紀信の世界」 を美術手帖流に料理しているんですね。
横尾忠則さんの世界を 「実写」 でつくりあげた と形容したい作品を篠山さんが多数手がけていることを、この号を読んで初めて知りました。
『美術手帖』 4月号の 「ちょい読み」 もありますので、ご覧ください。
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篠山紀信さんの写真集というのが
NO NUDE by KISHIN 2
AKARUI KIRARA (朝日出版社)
『美術手帖』 4月号の表紙に使われたのは、この写真集のなかの1枚。
写真集のなかにあると見過ごしかねない1枚なのだけど、文字とレイアウトするとドキッとさせる輝きが。
水着の女性を浜辺で見てもただの風景だけど、まったく同じ女性が同じ水着でオフィスを歩いて微笑したらどうだろう。
はっとさせるシチュエーションが女性を美しく見せる。
『美術手帖』 の表紙というアリーナを得て思い切り開花したのが、彼女のふしぎな写真の魅力だ。