カテゴリ:世界を見る切り口
ネット上の孫引き引用なので内容が正しいものかどうか分らないのだけど、「ソニーの開発18か条」というのがあった。
このブログが出元になって複数のブログに転載されていた: 「フリーランスとか大手とか言ってないで「ソニーの開発18か条」を今こそ振り返ってみよう!」 これを紹介した shogo_shibusawaさんによれば ≪これは、ウォークマンの開発に携わった大曽根さんという方のチームで唱えられていたものだそうです(出井さんCEO就任前に)≫ とのこと。だったら、「ソニーの」というより「大曾根さんの」18ヶ条というべきかも。ソニーにこの原則が共有され続けて大企業病に陥らずにいたら、いまのソニーは違うソニーだったかもしれない。 ≪ソニーの『開発18か条』 第1条: 客の欲しがっているものではなく客のためになるものをつくれ。 第2条: 客の目線ではなく自分の目線でモノをつくれ。 第3条: サイズやコストは可能性で決めるな。必要性・必然性で決めろ。 第4条: 市場は成熟しているかもしれないが商品は成熟などしていない。 第5条: できない理由はできることの証拠だ。できない理由を解決すればよい。≫ じつはこの第5条が、いちばんビビッときた。 自分にも、直したいビョーキがあるけれど、それを直すには「直せない理由」を挙げてみればいいってことだろうね。 いきなり「直すにはどうするか」という切り口で考えるのではなく、まずは順序として「なぜ直せないか」を考えることからスタートするってことだ。 でもね、 「できない理由はできることの証拠だ」 というスローガンそのものは、危険だね。 「やればできる」で見込みのないプロジェクトや業態に部下を巻き込み、うまくいかないとチャッカリ自分だけ逃げて部下を墓守(はかもり)にするトンデモない処世を、イヤというほど見てきたからね。 ものごとを始める前の最初の目利きって、とってもだいじだよ。 ≪第6条: よいものを安く、より新しいものを早く。 第7条: 商品の弱点を解決すると新しい市場が生まれ、利点を改良すると今ある市場が広がる。 第8条: 絞った知恵の量だけ付加価値が得られる。 第9条: 企画の知恵に勝るコストダウンはない。 第10条: 後発での失敗は再起不能と思え。≫ この第10条は、いかがなものかと思うね。こういうスローガンが唱えられると、時期尚早のプロジェクトや業態に会社を巻き込みがちだ。 「先発での失敗より後発での失敗のほうが傷が浅い。ただし先発での成功は後発での失敗よりはるかに大きい果実を手にする」のでは? いや、やはり「後発組は先発組に早く追いつこうとして冷静さを失い過剰投資をし、失敗の墓穴も深い」ということかな。 ≪第11条: ものが売れないのは高いか悪いのかのどちらかだ。 第12条: 新しい種(商品)は育つ畑に蒔け。 第13条: 他社の動きを気にし始めるのは負けの始まりだ。 第14条: 可能と困難は可能のうち。 第15条: 無謀はいけないが多少の無理はさせろ、無理を通せば、発想が変わる。≫ 「ただし、部下に無理をさせたあとの失敗の責任はちゃんと取れ」という一言がほしいね。 ≪第16条: 新しい技術は、必ず次の技術によって置き換わる宿命を持っている。それをまた自分の手でやってこそ技術屋冥利に尽きる。自分がやらなければ他社がやるだけのこと。商品のコストもまったく同じ。 第17条: 市場は調査するものではなく創造するものだ。世界初の商品を出すのに、調査のしようがないし、調査してもあてにならない。 第18条: 不幸にして意気地のない上司についたときは新しいアイデアは上司に黙って、まず、ものをつくれ。≫ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 2, 2014 11:47:02 PM
コメント(0) | コメントを書く
[世界を見る切り口] カテゴリの最新記事
|
|