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2009年09月20日
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テーマ:本日の1冊(3693)
カテゴリ:本 ☆☆☆
『精霊の守り人』
上橋 菜穂子 著

内容(「BOOK」データベースより)
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。


またまた面白いシリーズに出会ってしまった。
本読み友達の間でかなり評価が高く、以前に読んだ「獣の奏者」シリーズがすばらしかったので期待していたが、期待以上の内容だった。



ファンタジー好きなので国内外のファンタジーは片っ端から読んでるが、これは翻訳物のファンタジーとは一味違う。

向こうのファンタジーが世界を滅ぼしたり征服しようとする巨悪に立ち向かうのと違って、巨悪が存在しないのだ。主人公達が戦う相手「ラルンガ」は異世界に住む生き物だが、世界を破滅に追い込もうなどと大それた事は思っていない。そこに餌があるから食う。その餌が滅多に得られないご馳走だから必死に追う。食物連鎖の中に組み込まれているだけの存在だ。
ただし、その餌を内包しているのは人の子で、食われれば命を失い、それが食われると大干ばつに襲われもっと多くの人の命が奪われる。だから戦う。

この物語は善悪を問うのではなく、自分の存在を問う物語だ。
「己は何故このようにあるのか」
戦いに明け暮れるバルサ、卵をかかえたチャグム。
狩人たちもまた自らの意思ではなくその運命を背負わされている。
皆「何故自分なのか」と問う。

理不尽な運命を呪うチャグムに「公平なんてものは無い」と言うバルサ。
放り出す事のできない荷はあがきながらも受け入れていくしかない。

なぁんてね、いつもと文体が違うんでないか???(笑)


精霊の守り人





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最終更新日  2009年09月21日 00時59分09秒
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