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カテゴリ:本 ☆☆☆
『骸骨ビルの庭』
宮本輝 著 内容(「BOOK」データベースより) 住人たちを立ち退かせるため、八木沢省三郎は管理人として骸骨ビルに着任する。そこは、戦後、二人の青年が子供たちを育てた場所だった。食料にも事欠き、庭で野菜を作りながら、彼らは命を賭して子供たちと生きた。成人してもなおビルに住み続けるかつての子供たちと、老いた育ての親、それぞれの人生の軌跡と断ち切れぬ絆が八木沢の心を動かす。すべての日本人が忘れられない記憶。現代人が失った純粋な生き方が、今、鮮やかに甦る。 「流転の海」シリーズと同じ時代ながら、こちらの方がやや軽妙な雰囲気なのは、語り手八木原ののんびりとした性格、或いは生活のせいだろう。 孤児たちの置かれた環境は苛酷で、生と死の境界であっぷあっぷしていた所を安部と茂木に救われるが、その二人とて生きていくのに精一杯。決して明るい話しではないのだが。 全編通じて説教臭いきらいはあるが、思い当たる節もあり、 「ハイ、スミマセン、生き方見直します」と言いたくなる(^_^; アハハ… ラストが中途半端な感じを受ける。 微に入り細を穿つような説明過多の本(ミステリなんてこの類よね。振った複線はすべて回収しないと読者から突っこまれて大変)ばかり読んでるから、はなっから回収する気なんて無かったんじゃないのかと思える程の唐突な終わり方に戸惑ってる。 骸骨ビルの庭(上) 骸骨ビルの庭(下) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月24日 23時33分37秒
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