娘と2人でボールのうけあい
夕方に雨がやんだ。「むっちゃん、ゴロウの散歩にいこか。 ボールのうけあいもしよ」小2の次女は静かに喜んだ。最近テニスボールのうけあい(キャッチボール)に興味を示しているのである。低学年のうちに投げる技術を少しは身につけさせておきたい。学校でも体育や休み時間にドッジボールをよくやる。投げれる投げれないで活躍の機会に差が出やすいのだ。10mほど離れてのうけあいである。両手を使って何とかボールを投げようとする娘。けなげである。「だめだめそんなんじゃ。 こうやって投げるの」などと否定的な言葉は言わない。「うおお、すごいなあ」これだけである。何回つづけていくうちにうまくなる。次第に片手でも投げれるようになる。両手でしっかりボールも受けれる。もちろん私は手本としてきるだけいい投げ方受け方を見せる。「こうやって投げるの」などと言わずただ見せるだけだ。何とかうまく投げたい娘は私の投げ方をよく見ている。そしてまねをする。「まねる」すなわち「まなぶ」である。「お、かっこいい」「うまい、うまい」「やるやん」そんな言葉を心の底から言う私。娘も実にたのしそう。しまいには汗をかき上着を2枚ぬいでシャツ1枚になった。10分ほどつづけただろうか。いきなりノーバウンドで娘のボールがとどいた。「うわあ!! すごい。 とどいたやん」私も心の底から歓びの声をあげた。娘は少しはにかみつつもニコニコしている。小2といってもおとといまでは小学1年生だった娘である。テニスボールを10m投げれるなんて大したもんだ。しばらくうけあいをつづけ家にもどる。その間いろいろ親子の会話もはずむのだ。