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テーマ:相撲(1783)
カテゴリ:スポーツ
さて大相撲春場所が近づいてきました。先場所は朝青龍が3場所連続休場明けの復活優勝を果たしましたが、今場所はどうなるか?
朝青龍と五分にわたり合える力があるのは、今のところ白鵬だけだと思います。先場所の結果もそれを示しています。ですので、朝青龍が優勝するかしないかは、白鵬以外の他の力士次第のような気がします。 先場所の朝青龍の復活優勝は、朝青龍の地力がまだ残っていることを示しましたが、それと同時に、大相撲全体のレベルが下がっているようにも私には見えました。3場所も連続で休場した力士が、復帰場所で、優勝するしない以前にそもそも14勝もしてしまう、というのは、もちろん朝青龍のずば抜けた負けん気と精神力があったとはいえ、かつての大相撲だったら、注射した場合は知りませんが、まず考えにくかった話だと思います。 大相撲は以前に比べると重量化し、立ち合いの当たりの強さなど、パワーの面では昔より上回っているだろうと思います。しかし技の一つ一つを見てみると、決して進化しているとは思えません。体格に恵まれ運動神経もよい素質ある中高生が他のスポーツへ流れる傾向にあることも考えられるかも知れません。 技を見てみると、例えば吊りひとつとっても、吊る時は下手の方向へ運ぶのが基本なのに、花相撲で上手の方へ吊っていた役力士がいました。そもそも今の大相撲は吊り自体が激減していますが。 上手の取り方にしても、本来なら小指から取りにいくような形が基本であり、そうすれば自然と脇もしまって前みつでも横みつでもいいところが取れるはずですが、先場所の把瑠都の朝青龍戦は本当にひどかったです。あんな上手の取り方はありえない。パワーがあるのは誰もが認めるところですが、あの相撲は観客に金返せと言われかねないレベルです。 http://www.youtube.com/watch?v=A5QMFWYD83I 朝青龍の相撲にしても、先場所初日に稀勢の里に土俵際まで追い詰められたところで右を巻きかえてもろ差しになり逆転勝ちしていますが、あの巻きかえもそんなにうまいとは思いません。よく見ると、巻きかえたというより稀勢の里の脇が勝手に空いたという感じですが。北の湖の巻きかえは本当にうまかったのを思い出します。 http://www.youtube.com/watch?v=MYtaG42hRtQ&feature=related http://www.youtube.com/watch?v=v1nUpM3e5Mo&feature=related また、初代貴ノ花の粘り腰や鷲羽山のしつこいまでのしぶとさ、二代目増位山の切れ味鋭い足技などは、今の力士からは殆ど見出すことはできません。一番近いのは、あえて言うなら日馬富士あたりか? かつて千代の富士に8連勝し、横綱にもなった隆の里(現鳴戸親方)は、千代の富士対策のために徹底的に足腰を鍛え、ビデオが擦り切れるほど何度も千代の富士の取組を見て研究したそうです。今の力士の中で、朝青龍に対してそこまで極めている力士は果たしているのかどうか? プロには笑われてしまうかも知れませんが、朝青龍の相撲を見ていて私が気がついたのは、次のような点です。 1.朝青龍に対しては、右でも左でもいいから深く差せればチャンスはある。とにかく中に潜らせない。 琴欧洲が朝青龍に初めて勝った時は、このパターンだったと思います。また、朝青龍は左四つですが、左を差されてかいなを返され右上手が取れないと、動きが止まるように思います。 2.朝青龍は投げを打つのはうまいが、逆に投げを打たれると、意外と足を送れずに、あっさり手をついてしまう場面が多い。 栃東、白鵬、琴光喜が勝った時も、このパターンが見られました。 朝青龍の相撲は、四つ相撲に関しては、完成された印象を私は持っていません。 もう一つ、番外編。 3.対朝青龍戦は、自分のまわしをわざとゆるふん状態にしておくのも、一つの手。 かつて輪島が時々使っていた手です。朝青龍に対しては、誰かがやった記憶はまだないので、効果のほどはわかりませんが。 相撲を知らない人は姑息な手段に思うかも知れませんが、力士は皆自分の相撲に合わせて、まわしを緩めに締める力士もいれば、逆にまわしを取られたくない場合は水を含ませてきつきつに締めたりもします。 話が長くなりました。まあとにかく結果はどうあれ、私は両横綱のみならず力士がそれぞれ、土俵上で精一杯粘りを見せて頑張る姿を見たいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年03月14日 15時21分06秒
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