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カテゴリ:読み聞かせのコツ
僕は年間2000冊を超える児童書に目を通しています。
すごいでしょ(笑) って、ぜんぜんすごくないんです。 数字を見ると、驚く方が多いのかもしれませんが、 2000冊すべてをおぼえているわけではありませんし、 正直言って、読んだそばから内容を忘れている、 といったほうが、正しいと思います。 2000冊の中で、 印象に残っている本というのは、 内容が良かったり、 同業者の評価が高かったものだったりします。 でも、店頭で、 お客様から「冒険モノで、男の子が主人公で…」という、 本の題名は覚えていないのだけど、 内容だけ覚えていて、 もう一度読んでみたいので探してほしい、 という調査依頼をよく受けます。 そういう質問を受ける本に限って、 内容やレベルは、ごく普通だったり、 評価が非常に低かったりする本だったりするのです。 当然、児童書のレファレンス事典にもでていないし、 書店員の印象にも残っていない。 そんなときに、いつも思うのが、 「評価が低いからといって、見捨てちゃいけないんだな」ということ。 うまくいえないんですが、 評価が高い本だからといって、 読者の印象に残るわけではない。 評価の低い本だって、 もしかしたら、誰かの人生に大きな影響を 与えているのかもしれない。 人と人との出会いと同じで、 子どもと本との出会いというのも 相性とか縁があるのでしょう。 たとえば、ブッキングって、ご存知ですか? 品切れ、重版未定等の書籍を オンデマンドで刊行する会社なのですが、 ここで、復刊のリクエストにかかったり、復刊が決まったりする本って、 必ずしも、評価が高い本ではないんです。 ブッキングで復刊された本を何冊も目を通してますが、 どれも、アクが強い、というか、強烈な印象が残る本が 多いなぁ、と感じます。 必ずしも名著や良書でないのです。 評価の高い本ばかりではなく、 もっと広く、興味の対象を広げていかないと、 お客様の求める本は提供できないんだなぁ、と痛感しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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