かくも美しいリアルな夢。アルファ ロメオ4C(記事)
かくも美しきクルマ! 走ってなくとも、その官能的な走りは想像がつきます。 世界中のスポーツカー好きへの福音たるAlfa Romeo 4C(フォーシー)が5月27日、日本でもお披露目された。その可憐なボディは、Tipo33/2 Stradaleをモチーフとしたもの。1967年、レーシングカー、Tipo33の公道バージョンとして18台のみ製作されレジェンドとなった名車である。Alfa Romeo 4C現代版の4Cがミッドに積む4気筒1,750cc直噴ガソリン・ターボチャージドエンジンの最高出力は240ps。そして日本仕様の車重は1,100kg(乾燥重量は950kg)。乾燥重量でのパワーウェイトレシオは実に、4kg/psを切っており、それゆえ、0-100km/h加速に要するのは僅か4.5秒(欧州仕様参考値)にすぎない。スーパーカーなみのパワーウェイトレシオながら、過剰なパワーよりも徹底した軽量化を追求した点に、4Cの凄みがある。超軽量素材を積極的に多用。これまで量産モデルでの実用化は困難とされていた最先端複合素材のSMC(ガラス繊維強化樹脂)を導入。ボディパネルには、一般的なボディ鋼板に比べ2割ほど軽い低密度SMCを採用している。ボディサイズは全長3,990mm、全幅1,870mm、全高1,185mmに収められた。さて、このAlfa Romeo 4C、日本でのデリバリーは7月1日から。注目したいのは発売を記念したローンチエディションが用意されている点だ。これは国内100台のみの限定で、メータークラスターカバーやドアミラー等、室内外の随所にカーボンが奢られているのが特徴。Hi-Fiサウンドシステムやシリアルナンバープレートもローンチエディションのみの装備だ。 気になる車両価格はAlfa Romeo 4Cが¥7,830,000(税抜¥7,250,000)。Alfa Romeo 4C Launch Editionが¥8,910,000(税抜¥8,250,000)。アルファ ロメオのエンジニアによって設計され、イタリア・モデナのマセラティ工場で生産される、珠玉のMade in Italyがこのプライスとは、大いにそそられる。官能をも標準装備する4Cが街を走れば、景色を変えることだろう。名門アルファロメオが見せる、手の届きそうな(その辺りの匙加減、本当にウマい)夢。…いや、夢というには少々リアルが勝るスポーツカーの登場である。