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カテゴリ:小説・海外
“ニコラ警視の事件”シリーズの三作目、『ロワイヤル通りの悪魔憑き』を読みましたので、その感想です。
あらすじはamazonからのコピペ。 1770年、パリの街は王太子とマリー・アントワネットの成婚を祝う花火大会で大いなる賑わいを見せていた。 だが、人と馬車が入り乱れるなか、悲劇が起こる。 花火が暴発し、大混乱の末多くの人々が死傷したのだ。 使命感に駆られた警視ニコラは惨劇のなかに身を投じる。 そして、ある女性の死体に目を留めた。 死体がこの惨劇によるものではないと気づいたニコラは調査を進めるが、悪魔に取り憑かれた奇妙な一家に出会い…。 前作から更に時は流れ、王太子はマリー・アントワネットと結婚。 ポンパドール夫人は亡くなり、現在王の一番のお気に入りはデュ・バリー夫人です。 デュ・バリー夫人と言えば、かの『ベルサイユのバラ』では、フランス王家に嫁いできたマリー・アントワネットの最初の試練って言うか、敵だったりするわけですが・・・。 で、小説の方ですが、結婚を祝してパリで花火大会が行われるのですが、権力争いが色々あって、今回の警備はド=サルティンはかやの外。 と言う事は、ニコラは出番なしです。 ところが花火大会で事故が起こり、惨事になってしまう。 そして見つけた女性の死体は、事故ではないとニコラは思う。 ド=サルティンはパリ花火大会には一切関係なしだったのですが、事故が起こると、自らの政治生命が危うくなるらしい。 この辺り、ちょっと分かり辛いですが。 なのでド=サルティンはニコラに、事故の詳細を調べるように命じる。 しかしニコラは女性の殺人が気になるので、これも花火大会事故の一環として調べても良いと言う許可をもらう。 そして調べていくうちに、彼女の叔父が経営する毛皮商が分かる。 その家では悪魔憑きの噂があり・・・。 前作『鉛を呑まされた男』では小さな事件が、王家に関係する大事件に繋がっていったのですが、今回はもっぱら女性の殺人事件が描かれてます。 うーん・・・今一。 前作同様、当時のパリや、王家の描写は読んでいて楽しい。 各登場人物たちも魅力的。 シリーズ物って長くなってくると、話そのものは余り面白くなくて、同窓会的に、登場人物たちの新しい描写を読むのが楽しみ・・・ってことが多いのですけど、三作目にしてそれって言うのはちと早すぎやしないか?。 とは言え、「訳者あとがき」にもありましたが、読者である私は、この先、フランスが、王家がどうなって行くのかを知っているわけです。 ニコラは現王を大変尊敬(って言うか、崇拝?)しており、王家に対しても忠誠。 マリー・アントワネットにしても、この話では歓迎されていますが、後に・・・となる。 時代が変わっていく中で、ニコラはどうするのか?、どうなってしまうのか?、と言うのは今後もとっても気になります。 なので次回作も読むと思います。 余談ですが、毎回料理のレシピが書かれてるんですが・・・。 獣脂さえ使ってなかったら、ホントに美味しそうなのにって思う。 読んでるだけで油まみれ感に溢れてて、昔のフランス人って成人病の人が多かっただろうなって毎回思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月24日 22時23分22秒
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