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カテゴリ:マンガ
こちらは『鋼の錬金術師』最終回の感想その2です。
その1はこちらです。 盛大にネタバレをしています。 コミック未収録、アニメ未放送分のあらすじを知りたくない方は、お戻りになることをお勧めします。 さて、感想の続きですが・・・。 視力を失ったマスタング、盲目になった軍人は退役させらせれる。 そこにマルコーがやってきて、賢者の石を差し出す。 条件は、新たなイシュヴァール政策を取ること。 今回の作戦はイシュバール人の協力なくして、成功はなかった。 マルコーに約束するマスタングは、アームストロング少佐に、部下への伝言頼む。 「また忙しくなるからついて来い!。」 一方、ランファンはリンに「帝位についたら、敵対する他家の者達を害さないで。」と頼む。 「いいよー。」とあっさり呑むリン。 そりゃ、今までの経験から、敵対することより、力を合せていくことの方が素晴らしいのだと知ってますからね。 メイに「ヤオ家は責任持って守ってやる」と約束するリン。 泣くメイの顔が、面白可愛い。 そして皆、シンへ帰る。 「またな。」 「おゥ!、またいつか!。」とエドとリンは約束を交わす。 トリシャの墓の前に、ホーエンハイムがいる。 しかし既に死んでいる。 「何て幸せそうな顔して死んでいるんだい。」とピノコ婆さん。 人より長く生きすぎるなんて、しんどい事ばかりだと思ってた だけどトリシャや息子たちに会えて、生きてて良かったと心から思うようになった 充実した人生だった そうさ、十分だ・・・ トリシャと会えたのも長生きしてたから・・・でもあるんですよね。 そして子供が生まれて、ホーエンハイムはトリシャと共に老い、死にたいと思うようになった。 自分が望んだことではなく、しかも知りもしなかったことですが、“お父様”を作り出したのはホーエンハイムでもあるわけです。 息子たちと共に戦い、自分の過去にけりをつけた。 ですが、「幸せだった」とかで終わんないところが、『ハガレン』の好きなところ。 あぁ、くそっ、でもやっぱり死にたくねぇなぁと思っちゃうな 人間ってそう言うものじゃないでしょうか。 エドとアルはまだ少年。 ホーエンハイムはやっと“父親”になれたところですよ。 まだまだ一緒に過ごしたいでしょう。 それに「生きたい、死にたくない」って言うのは、人間の本能だし。 でもホーエンハイムの気持ちは満ち足りて、穏やかでもあるんですよね。 「死にたくない」とは本来相反するものですが。 幸せそうな死に顔。 そしてホーエンハイムの思いが鳥になったかのように、セントラルの空を飛ぶ絵がとっても良いです。 えぇ、泣きましたよ、もう。 そして大トリ、主人公たちです。 自分たちの町に帰ります。 ウィンリーと3人で抱き合うシーン。 どれほどこのシーンが見たかったことか。 またも涙!!。 「おかえりなさい」 マスタングは本格的にイシュヴァール政策に乗り出し、将来的にはシン国との公益も開始したいらしいです。 それをラジオで聞くエドは、屋根の修理中。 錬金術が使えれば簡単に・・・と思ったりもしますが、屋根の上から見る田園風景は素晴らしい。 「手間がかかるのも良いもんだよな。」 さて大総統はグラマンが、東はマスタング、北はアームストロングって言うから、オリヴィエもしっかり軍の幹部になってると思って良いのかな。 (少佐の方ってことはないだろう、まさか) ブラッドレイ夫人はセリムを育てている。 異変が起きた時はたぶん処分・・・の約束なんだろうな。 「私が起こさせませんわ。」と夫人。 ホムンクルスと人間、真に心を通わせることが出来るのか。 新たな可能性。 うーん、セリムの今後も楽しみですね。 でもその話を連載・・・って言うのはイヤかな。 それって要するにセリムに何がしかの変化がなきゃ話が進められないだろうし、私はこのまま夫人の子供として、スクスク健やかに育って欲しいな。 2人で分担して挨拶まわりのエドとアル。 先ずアルの方はヒューズ宅へ。 今度は僕らが幸せを返す番。 だけど「等価交換」じゃない。 「10もらったら、自分の1を上乗せして、11にして次の人に渡す。」 エドとアル、2人が辿りついた等価交換を否定する新しい法則。 この思いにたどりついたベースに、ニーナとの経験があるんですね。 あのエピソードは余りにもシビアでいたたまれない気持ちになりましたが、ここでエドとアルの新しい思いへと繋がっていくんですね。 シンに行って錬丹術を学ぶつもりのアル、更に東の国々をまわって様々な学問を身につけたい、と。 ハインケルとジェルソがお供するようです。 一方のエドは西を回るらしい。 駅にお見送りのウィンリー。 さぁ、待ってました!!のエドウィンリーですよ!!。 「等価交換だ、俺の人生半分やるから、お前の人生、半分くれ!。」 キャー q(≧▽≦*)(*≧▽≦)p キャー って感じ?。 もうエドったら照れちゃって可愛いったらありゃしない。 でも言う時はちゃんと真剣な顔で、偉い!!。 「半分どころか、全部あげるわよ。」 おいおい、エド、口があんぐり開きすぎ!!。 が、全部は否定のウィンリー、9割でも8割でもなく、「8.5」って。 これを「等価交換の法則なんざ簡単にひっくり返しやがる」って言うのが、旅立ちには相応しいんじゃないでしょうか。 痛みを伴わない教訓には意義がない 人は何かの犠牲なしに、何も得る事などできないのだから しかしそれを乗り越え、自分のものにした時・・・ 人は何にも代えがたい鋼の心を手に入れるだろう うーん、個人的には『ハガレン』にしてはちょっと説教くさいか?。 それがないところが『ハガレン』の良いところだと思ってるので。 セリフで説明するのでなく、物語で読んでるものに考えさせ、物語が持っている思いをスーッと理解させるマンガだと思っているのですよ、私は。 最後の一行は良いですね。 オートメイルの腕と足のエドは“鋼の錬金術師”と呼ばれていた。 けれど錬金術を捨て、今は鋼の心を持っていると言う。 バックには、後日譚となる写真たち。 リンは王になったのですね。 相変わらず仲が良いアームストロング姉弟。 ロイ・アイをもちっと進展させて欲しかったな・・・と思ったりする。 そしてエドとウィンリーには子供が生まれたみたい。 これがまたエドとアルの小さい時にそっくりで。 一緒にアル、そしてメイもいます。 やっぱりメイはアルのお嫁さん?。 最後の一様は列車に乗り込もうとするエドの笑顔。 ついに終わってしまいました。 ここまで読んで、軽い脱力感。 けれど幸せな脱力感ですね。 さすがに駆け込みで最終回の感がまぬがれなく、最後の方は、絵に描き込みの足りなさを感じました。 コミックで補完してくれると嬉しいです。 私は物語が好きでして、小説、マンガ、限りません。 ところがマンガは、人気に左右されて、本来終わるべき筈だったストーリーで終われないと言う事が非常に多いんですよね。 人気作になると、無理な引き伸ばしで、そのマンガが初期に持っていた良いものが失われてししまう事も多い。 そんな中で超人気にも係わらず、きちんと話をまとめて、物語にEndマークをつけてくれた『鋼の錬金術師』には、マンガ好きとして、感謝の気持ちでいっぱいです。 荒川先生、お疲れ様でした。 しばらくはゆっくり休んでいただきたいです。 ありがとうございました。 ここまでお付き合いして無駄に長い私の感想を読んでいただいた方々、ありがとうございました。 面白いマンガが読める幸せを噛み締めてます。 コミック26巻は8月、最終巻の27巻は11月らしいです。 くー、長い!!。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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