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カテゴリ:小説・海外
11歳のあたしは、イギリスの片田舎で、化学実験に熱中する日々をすごしてる。 ある日、何者かがコシギの死体をキッチンの戸口に置いていき、父が尋常ではない恐れを見せた。 そして翌日の早朝、あたしは畑で赤毛の男の死に立ち会ってしまう。 男は前日の晩に、父と書斎で口論していた相手だった…。 活溌な少女の活躍を温かくのびやかな筆致で描く、CWAデビュー・ダガー受賞作。 “活発”ぅと絵文字を使いたくなるよな主人公です。 そんなもんじゃないですよ、これ。 化学に夢中、それも毒に関心大。 姉2人に対する心中の罵詈雑言も凄いです。 その“あたし”が父親にかかった疑いをはらすために、孤軍奮闘、頑張ります。 生意気な女の子って言うのは小説では良く出てきますけど、たいていの場合、まだ大人になっていない故の弱さみたいなものがあって、それが可愛げになってたりするんですけど、“あたし”は違います。 謎の部分は特に面白いと言うものではないので、“あたし”のキャラを楽しむミステリーです。 “あたし”を好きになれるかどうかで、この小説が気に入るかが分かれると思う。 イギリスが舞台のミステリーには素敵にひん曲がった、それこそ意地の悪そうで、プライドの高そうなおばあちゃまが多い。 余談ですが、タイトルは忘れましたが、確かルース・レンデルのミステリーに、マティーニを作りましょうか?と言われて、「ドライにしてちょうだい、ベルモットはビンの顔を見せるだけで。」と言い放つおばあちゃんがいて、イギリスの婆様は大したものだと思ったものです。 なるほど、彼女たちの少女時代ってこんなんだったんじゃないか?と思わせます。 シリーズ化されるようで、次作が楽しみです。 ただ相当あくが強い女の子でもあるので、それだけで何冊も・・・となると、飽きてしまいそう。 すいません、飽きっぽいんです、私。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年09月13日 22時02分28秒
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